どんぐり街道、旭紋…高速の愛称は定着するか いまいち「ピンとこない名前」が増える理由

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名古屋市を走る名二環「上社JCT」(写真:T-Urasima / PIXTA)

先日、今年5月1日に「名二環」が全線開通するというニュースがあり、NEXCO中日本のホームページにも華々しく開通を周知するページが用意された。

東海地方にお住まいの方、あるいは全国の高速道路を走り尽くしている方であれば、馴染みのある名前かもしれないが、それ以外の人は「めいにかん」と聞いても、きっとすぐにはピンとこないだろう。

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これが「徳島道」や「東九州道」などであれば、正確ではなくてもどのあたりの高速道路か名前から推察できるが、「名二環」はハードルが高そうだ。

筆者は愛知県に実家があるので、しばしば帰省する際に名二環のお世話になっているが、東京で暮らしているせいか、日常生活でこの言葉を聞くことはなく、いまだにどこか遠くの名前のように感じてしまう。

「舞若道(まいわかどう)」しかり、「日沿道(にちえんどう)」しかり、高速道路の名称、特に略称になると地元の人以外にはとっつきにくくなりがちだ。

名二環は東名阪道の一部だった

名二環の正式名称は、「名古屋第二環状自動車道」。その名のとおり、名古屋市の外周をぐるりと環状に取り囲む高速道路で、南側は伊勢湾岸道のルートを使って、分岐点の名古屋南JCT(ジャンクション)から時計と反対まわりに上社(かみやしろ)、楠(くすのき)、清洲(きよす、ただし現在の自治体名は清須)などを経て、名古屋西JCTから今回開通する飛島JCTまでを結んでいる。

名二環と伊勢湾岸道が分岐する名古屋南JCT(筆者撮影)

名二環で最初に開通したのは、「名古屋西JCT~清洲東IC間」で、そのときは名古屋西JCTで接続する東名阪(ひがしめいはん)道の延伸という位置づけで、名前も「東名阪道」だった。今も筆者が名二環の名称にピンとこないのは、東名阪道として体が覚えこんでしまったせいでもある。

考えてみれば、関東の「圏央道」や「外環道」も、正式名称は「首都圏中央連絡自動車道」「東京外環自動車道」と長く、それだけではわかりにくい略称だ。しかし、東京近辺の情報はマスコミで全国に拡散されることもあり、首都圏以外でも名前はある程度定着している。それに比べると、名二環の知名度やなじみ具合は全国には及ばない。

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