新型コロナウイルスの感染拡大で、空路や鉄道の利用者の激減や減便・運休が大きく報道されているが、高速道路の利用状況はどうだろうか。筆者が日常利用する路線の印象も含めて、現状を報告したい。
3月に入りアクアラインの通行量は減少
筆者は、房総半島にある勤務先に通うために4月から週に数回、東京湾アクアラインを往復している。自宅から神奈川県側の入り口である浮島までの一般道は、朝の通勤時間帯ということもあって通行車両も多く、渋滞にもしばしばひっかかる。
アクアラインに入ると、車はスムーズに流れてはいるが、通行量はかなり多い印象を受ける。物流が止まっているわけではないので、トラックは頻繁に行き交うし、この区間は東京・神奈川と千葉を結ぶ高速バスが頻繁に走っており、アクアラインを走るわずか十数分の間に、軽く5台以上の高速バスとすれ違う。
NEXCO東日本の発表によれば、東京湾アクアラインの通行量は、今年2月は1日平均4万7228台と、前年同月比で6.9%増となっているが、3月は4万6453台と同13.4%減となっており、やはり3月になってからの減少がくっきりと表れている。
高速バスも利用者は大きく減少しており、東京ディズニーリゾート(TDR)が2月末から休園となった関係で、全国各地とTDRを結ぶ路線が運休になったほか、緊急事態宣言が発出された以降は、地方と首都圏・近畿圏を結ぶバスも運休が相次いでいる。
一方、アクアラインを走行する高速バスは、通勤や買い物に利用される短距離便が中心で、東京駅、品川駅、川崎駅、横浜駅、羽田空港などから、木更津、君津、館山、安房鴨川方面へ向けて、1日350往復以上(平日ベース)が設定されている。
乗客は減っているものの便数はそれほど減っておらず(例えば川崎駅~木更津駅便は4月17日から30往復中5往復のみ運休)、その結果、今も頻繁に走行する姿が見られている。ただし、観光バスの姿はほぼゼロだし、乗用車の数も明らかに減っているのが実感できる。
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