37歳「クイズで生計立てる男」が送る快活な人生 古川洋平は会社員・公務員捨てこの道へ入った

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「クイズを作る仕事は基本的に、注文されたクイズを作って、売って、おしまいになります。誰かが買うという行為が起きた時点で、ビジネスとしてはいったん終了となってしまうのです。これからはサブスク的な側面があるサービスが強い時代です。つねに一定の収入が得られる仕事はなにか? と考えました。メルマガ、オンラインサロンなどいろいろありますが、僕らにはYouTubeが最適だと思いました」

『カプリティオチャンネル』では、特色を出すために水平思考推理ゲーム「ウミガメのスープ」に力を入れた。

「ウミガメのスープ」とは出題された不可解な状況に対し、回答者がYES・NOで答えられる質問を繰り返し、出題者が想定した答えを突き止めるクイズだ。

ブームになって30年が経つが、根強い人気のあるクイズ形式だ。

水平思考推理ゲームを配信しているチャンネルはたくさんあるが『カプリティオチャンネル』は問題の質が高く、また回答者の質問が早くて的確なので人気が高い。

「まずは『ウミガメをやっている集団』として認識してもらえればいいかなと思いました。ウミガメを見たついでに、ほかのクイズも見てもらえればなお嬉しいです。

チャンネル開設当初はメディアに出ていたのがほぼ僕だけで、ほかのメンバーはまだあまり知られていませんでした。ただ、彼らももともと日本一を争っていた優秀な人たちですからYouTubeを通じて必ず魅力が伝わると思っていました。最近はメンバーそれぞれの個性が評価されるようになって、とても嬉しいですね」

2018年には『ひらめき脳を鍛える ナゾトキ水平思考クイズ』(古川洋平著/幻冬舎単行本)を発売した。

評判はよかったが、続編はカードゲーム『水平思考クイズゲーム ウミガメのスープ』(幻冬舎)に切り替えた。

「書店で水平思考推理ゲームの本が置かれている棚はライバルがたくさんいます。戦略的にカードゲームとして販売したほうが、目立つのではないか? と予想しました。おかげさまで書籍時代より多くの方に手にとっていただくことができまして、第2弾も発売しました」

古川さんは脇目も振らず、ガツガツと積極的に働いてきた。そんな2020年3月、コロナ禍が訪れた。

たまっていた仕事をこなしたら、ついになくなった

「イベントは一気にできなくなりました。だったら、今までいつかやろうと思っていた問題集作成などの仕事をこなそうと思いました」

毎日たまっていた仕事をこなしていった。そしてついにやることがなくなってしまった。

「はじめてやることがなくなりました。やることってなくなるんだ、ってちょっと驚きました。

それで何をしようか考えた末に『リングフィットアドベンチャー』が思い浮かびました」

2020年の3月の段階で、古川さんの体重は112キロあった。

通っている内科では、中性脂肪、血糖値、尿酸値、などに問題があると言われていた。

古川さんは何度かダイエットを試みたことがあったが、長くは続かなかった。

「とにかく運動を続けるのが苦手なんです。ランニングとかが無理だし、人前でスポーツをやりたくない。そう先生に話したら、『リングフィットアドベンチャーを買ってみてください』と勧められました」

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