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37歳「クイズで生計立てる男」が送る快活な人生 古川洋平は会社員・公務員捨てこの道へ入った

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  • 村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター
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まだその頃はクイズプレーヤーとして戦った。テレビ番組ではない、クイズマニアが集まるディープな大会に出場していた。

「30歳すぎまではまだ選手でしたね。衰えは感じていなかったんですが、仕事が忙しくなって大会に割く時間がなくなりました。

選手を1~2年離れていてもあまり記憶が落ちなかったので、このまま一生知識は覚えていられるものだと思っていたんです。選手に戻りたくなったらいつでも戻れるだろうと。でも選手から離れて5年経ったら、思い出せなくなっていたんです。いつの間にかプレーヤーとしては戻れないところまできてしまったという感じでした。ただ、今はもうプレーヤーには未練はないですね」

2017年『クイズ法人 カプリティオ』はテレビ番組依頼のクイズ制作を基本的には受けないことに決めた。

クイズ作家としてはかなり思い切った判断に思える。

「クイズ番組のクイズを作るのは、クイズ作家なら誰しもが憧れる仕事です。ただ、憧れとビジネスは時にわけて考えなければならないとも思いました。ビジネスパターンとしてなにか違うアプローチはないか? と考えました」

たとえば、アプリ内の一口雑学コーナーだったり、商品の懸賞謎解きだったり、企業に必要になることはままある。

そんなクイズを欲している企業と『クイズ法人 カプリティオ』が直接手を結んで仕事をしたいと考えた。

「最初はチラシを作って、企業に配ったりしました。しかし1件も返答がありませんでした」

「クイズいりませんか?」

と言われても、ほとんどの企業はいらない。

「クイズを作らなければならない」

という状況になってはじめてクイズ作家を探しはじめる。そしてネットで検索して見つかったクイズ作家に、作問を依頼するケースがほとんどだ。

「クイズ法人 カプリティオ」を探してもらうために

だから『クイズ法人 カプリティオ』が企業に発見されるような存在になるのが、仕事を増やすための最も効率的な作戦だと気がついた。

「まずイベントを開催することにしました。『はじめてのクイズ』という初心者向けのイベントを毎月休まずに続けました。最初は十数人だったお客さんも、合計150人を超える動員になりました。

そして僕自身はとにかくお声がかかれば、テレビなどのメディアに出まくりました」

古川さんはクイズ番組はもちろん『水曜日のダウンタウン』や『ドラえもん』など、幅広いテレビ番組に出演した。

「最初は『とにかく売れたい!!』『結果を残したい!!』とがむしゃらに働きました。時間があくと会食に顔を出したり、異業種交流会に出て人脈を増やしたり、意識高い系のビジネスマンがやりそうなこともしてきました。スケジュールに隙間ができると不安になるし、年間数日しか休みませんでした。今思うと、少しやりすぎていたかな? と思います」

2019年3月からはYouTubeにて『カプリティオチャンネル』をオープンした。

2カ月に3回ほど、スタジオを借りて10本ほどため撮りをする。メンバー各々が考えたクイズを持ち込んで、当日お互いに披露するスタイルだ。

チャンネルスタートから2年で、チャンネル登録者数は9万人を超え、まとまった収入も得られるようになってきた。

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【YouTubeチャンネルで「ウミガメのスープ」に力点】

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