幸福な国「フィンランド」と日本の決定的な差

我慢強さは日本人と共通点があるとされるが

ヘルシンキにあるアアルト大学でSISUの研究をしているエミリア・ラハティ氏は、BBCの取材に対して「(SISUとは)かなり困難な状況で発揮される特別な力で、エネルギーとも、通常よりタフな状況に正面から立ち向かう決心とも言えます」と話しています。同氏自身も、心身共に支配的な関係を経てSISUを経験し、シスの研究や社会的なプロモーションを行うようになったと言います。

このSISUの精神は、フィンランド企業にも見られます。フィンランドのGDPの4%を支えていた携帯電話大手ノキアが倒産危機に追い込まれながらも、本業をマイクロソフトに売却し、その後V字回復をはたしているのはよく知られています。ノキアで人員削減の対象となった人の中には、その後起業する人が少なくなく、政府もまたこうした人たちをバックアップするなど、あきらめない精神がここにも息づいています。

無口な夫が放った衝撃の一言

そんなフィンランドは日本と似ている、と言われることが少なくありません。例えば、隣国のスウェーデン人が話し好きなのに対して、フィランド人はどちらかというとシャイ。特にフィンランド人の男性の一部は、「余分なことを口にしないのが美徳」と言われて育っているとも聞きます。

実際、あるフィンランド人の知人も、あまりに無口な夫にあるときこう切り出しました。「あなたが無口なのはわかっているけれど、あなたは、昔は私のことを『愛している』って言ってくれたのに、そんな言葉何年も聞いていないわ!」すると、無口な夫は重い口を開きました。「安心しなさい。お前を嫌いになった時にはちゃんと言うから」。なんとなくこれも、昔の日本の男性を彷彿とさせるジョークだと思いませんか。

今や日本でも大人気のサウナも日本の文化を彷彿とさせるものがあります。サウナの歴史は古く、2000年前からあると言われていますが、もともと男女とも裸で混浴だったというのは、混浴文化のある日本とも共通しています。今日のフィンランドには男女別々のサウナもたくさんありますが、男女混浴のサウナというのも存在します。

以前、フィンランド人の知人から、「昨日はサウナで、うちの息子の担任教師と一緒になってね。初めて会ったんだけれど、若くて綺麗な人だったよ」という話を聞いて、目を丸くしたのを覚えています。というのも、その知人は男性で、担任教師は女性だったからです(さすがに混浴文化がある日本でもこういう状況はまずありえませんし、異性の顔見知りと裸であいさつするなんて想像できないものです)。

フィンランドではまた、サウナの際に白樺の枝葉の束に水を湿らせて、自分の体や人の体を優しく叩く(マッサージ効果のある)習慣がありますが、これも日本の温泉や銭湯でお互いの背中を流す文化に共通するものがあります。

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