〈B〉は一見、相手の話を受けているように見えるが、これもよくない。なぜなら、そこには共感や感想がないからだ。お見合いを終えた女性の中に、「今日の方は、会話が一問一答形式で進んでいくので、1時間がとても長く感じました」と言ってくる人たちがいるが、これはまさに〈B〉のパターンだ。女性が答えたことに、いったん、「そうですが」と相づちを打ち、次には別の話題の質問をしてくる。これを見合いの間繰り返していくので、女性は時間が過ぎるのをとても長く感じるのだ。
〈C〉がいちばんべストな会話の進め方だ。「ジブリ、人気ですよね。実は僕、あまり見たことがないんですけど、どんな所が面白いんですか?」と、まずは相手に共感し、次に、この話題を掘り下げて質問していく。
例えばここで、女性がジブリの魅力を語り出したとする。
「こうこうこうだから、ジブリ作品ってすごく夢があると思うんです」
「わかります! そのお話を聞いていたら、本当に夢がある感じでいいですね。今度、見てみたいなぁ。何かおすすめはありますか?」
相手の話を“共感”で受け止め、その話題を広げ、フォローして次の質問をする。そうやって会話をつなげていくと、女性は気持ちよく話すことができる。これは、“フォローアップクエスチョン”というテクニックだ。
自分の言葉に同調し、しかも好意的な意見を言ってくれている。そこで、女性は大きな満足感を覚え、男性に好感も抱くようになるのだ。
婚活市場には、自信を失くしている人が多い
なぜ、共感が大事なのか。人には、多かれ少なかれ承認欲求があるからだ。また、婚活には、“いつ結果が出る”という確約もなく、ましてや婚活がうまく行っていないときには、誰もが、自分に自信をなくしている。
“人が普通にできている結婚が、なぜ自分にはできないのか”、“結婚できない自分は、だめな人間なのかもしれない”。そんなふうに考えてしまう場合もある。
ともすればくじけそうな心に必死でむちを打ち、お見合いへと出かけていくのに、そこで出会った人にさえ、自分の発言を軽く受け流されたり、否定されたりしたら、どんな気持ちになるだろうか。
そんな状況下にいるからこそ、お相手の発言を受け止め、共感し、認めてあげる。それをするだけでも女性の気持ちは変わっていくし、相手に心を許して、好意を抱くようになるのだ。
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