「エネットは家庭向け電力小売りにも参入」

新電力として設立から14年、池辺裕昭社長に聞く

新電力の電源確保のためには卸電力取引所の活性化が重要だが、取引所で取引されているのは国内の電力量全体の1%ぐらいしかない。外国では平均20~30%は取引所から調達されている。

現在は大手電力会社の予備力を自主的に取引所へ出すことにはなっているが、予備力だけに価格が高い。新電力が購入して商売に使えるものではない。新電力の電力量全体に占めるシェアがなかなか伸びない(13年度は4.17%)のはそのためだ。

卸取引所の活性化を

昔造られた大型の発電所は公共的な性格のものであり、新電力が供給力を公平に使える仕組みが必要ではないか。自由化で競争環境を整備するには、新電力が電気を手に入れやすい状況をつくることが重要だ。海外では、国によっては100%プール制で電気をすべて出して、小売り事業者が調達している。

国内でも卸電力取引所の活性化策が検討されているが、われわれとしては、大手電力の電気の3割程度を取引所に出すことを義務付けてほしいと要望している。今の制度のままでは、新電力に対する顧客の期待を裏切ることになるのではないかと懸念している。

――情報インフラや託送料金の問題もある。

スマートメーターの導入は当然だが、そこからの情報が新電力にもリアルタイムに提供される必要がある。そうでないと、需給のマッチング、同時同量の制御も困難になる。数時間遅れではDRのサービスも役に立たない。

小口向けの託送料金はイメージが示された状態だが、まだ詳細ははっきりしない。その明確化とともに、商売が可能なレベルに設定してもらいたい。

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