宣言延長で「春休み」失った観光業の残酷な現実 2週間の宣言延長は死活問題、GoToも再開ならず

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沖縄県も同61.1%減と苦しい。インバウンドと本州からの観光客が激減した影響だ。「2020年8月の県独自の緊急事態宣言が痛かった。12月にはGo Toが停止になり、もうだめだと思った」(沖縄のホテル会社社員)。

見えないGo Toの再開時期

次の焦点となるのは、延長した3月21日で宣言が解除されるかという点に加えて、Go Toの再開時期だろう。

赤羽一嘉国土交通大臣は「さまざまな検討をしているが、今後については感染状況や医療の逼迫状況がどうなるかということに尽きる。そうした意味で、まだどうなるかわからない」などと述べており、明確な見通しは立っていない。

昨秋は軽井沢や箱根など、都市部から車で行ける観光地で、かつ部屋食・部屋風呂付きのプランやヴィラタイプの施設、グランピング施設などに「Go To需要」が集中した。割引上限額の引き下げや旅行地域を限定するアイデアなどが日々取り沙汰されているが、密を避けられるホテルやプランの人気は当面続きそうだ。

1年超にわたるコロナ禍で練りに練った感染防止策、そして自粛中に編み出したデイユースやワーケーション、長期滞在などの多彩なプランやイベントを武器に、再び観光需要を盛り上げることができるか。かつてないオフシーズンの厳冬を越えた観光業界は、春を待つことしかできない。

東洋経済プラスでは連載「消えたGoToトラベル 観光業の暗中模索」を配信しており、無料でお読みいただけます。

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田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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