――NTT東日本と西日本の営業利益率が非常に低い。卸サービスによって業績は改善するのか。
辻上取締役 フレッツ光を卸として多様なプレーヤーに提供する。これは世界で初めてのこと。具体的な提供条件については最終的な詰めをしている段階で、具体的な数字は言えない。だが、利用者を広げて光回線の設備効率を高めることで、財務状況もよくしていきたいと思っている。
固定電話の売上高は10分の1に
――今後、NTT東西の利益率をどう高めていくのか。
鵜浦社長 10年前、最大の収益源だった固定電話の音声通話は売上高で1兆円あった。直近では1000億円だ。収益が10分の1に減少する中で、持続的なビジネスを展開すべく、事業の効率化と新しいビジネスモデルへの転換に取り組んできた。
卸サービスは単なる固定回線とのセット割ではない。通信事業者ではないプレーヤーが新たなビジネスモデルを作るなど、マーケットの活性化を狙ったものでもある。その中で、NTT東西も新しいビジネスに挑戦していく。現状の売上高を維持することは難しく、覚悟はしているが、安定した利益を出せるようにする。営業利益率は必ず向上させていく。
――従業員の平均年齢を下げていくべきだと思うが、どう考えているか。
島田明取締役 NTT東西を中心に高齢の社員が増えているのは事実。グループでは年間6000名ほど採用しており、半分強の3600人が新卒社員。また、専門的な業務についても1300人ほど採用している。能力の高い非正規社員も1300名ほど正社員化している。さまざまな採用方法を組み合わせてやっていく。
――財務大臣の持ち分について、今後変動することはないのか。
坂井義晴取締役 政府の持ち分に関しては、NTT法によって株式の3分の1以上を保有する義務が課せられている。それを超える部分については売却することができる。昨年も1500億円分が売却されており、今後もその可能性はある。
鵜浦社長 われわれが自己株を買うことで、政府の持ち分が上がり、放出が可能になる。ただ、その後の放出による影響もあるので、自己株買いを実施した後は消却する形で対処している。
日本電信電話の株価・業績 は「四季報オンライン」で
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら