株主2名が強制退場、波立つJALの株主総会 経営破綻時の整理解雇をめぐって小波乱

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日本武道館で開催されたJALの株主総会には、1135人の株主が訪れた

「皆さまの総会です。十分にご意見はいただきました。議長の指示に従っていただけない場合は退場していただきますのでご注意ください……。私は退場していただくべきと思いますが、皆さま、いかがでしょうか?」

議長を務める植木義晴社長の呼びかけに、1000人を超える来場者の多くが拍手で賛同した。

「では、ご退場ください……。退場させてください」。3分以上にわたって質問や意見を述べ、最後は声を荒らげて経営陣を批判していた40~50代と見られる男性株主が強制退場させられた。

来場者は前年比3割減

6月18日、東京・九段下の日本武道館で日本航空(JAL)の定時株主総会が開かれた。開始時間は10時。12時26分の終了までに1135人の株主が会場に訪れ、書面を含め3万2075人の株主が出席した。ちなみに、昨年の1627人に比べると、今年の来場者数は3割減だった。

総議決権個数は89万8255個。事業内容や対処すべき課題などの報告、決議事案の上程や質疑応答を経て、「剰余金の処分」「定款一部変更」「取締役9名選任」という3つの議案は、賛成多数で可決された。

ただ、質問の途中で会場を追われた男性株主のほかにも、議長が「対処すべき課題報告」を読み上げている途中で席を立ち、大声で騒いだ別の株主も議長の指示に従わず、強制退場させられるなど、ちょっとした混乱もあった。報道陣は会場の様子を別室のモニターから見ていたため、詳しい様子まではわからなかったが、議長の植木社長は冷静な対応に努めていた。

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