→このケースは、負けず嫌いな子や、人とすぐに比較して自分を評価する子によく見られます。このような子には、すぐに結果が出ることを感じられるように「タスクを細分化する方法」が効果的でしょう。結果が出るまでの時間が長いと、努力が続かないため、短い時間ですぐにできたという感覚がつかめるようにもっていくといいでしょう。
→1人で黙々と勉強をするよりも人との会話を楽しみたい子や、親の愛情を求めている子によくあるケースです。この場合は、可能な範囲でコミュニケーションの量を増やすといいでしょう。すると心が満たされ、意識が勉強に向かうことがあります。
→勉強している姿にある種の“ダサさ”を感じているケースです。おそらくどこかでこのイメージがインプットされた可能性があります。私も中学時代、いわゆる不良といわれる子がたくさんいる学校にいましたが、勉強する人もそれを隠すような風潮がありました。イメージを変えることは簡単ではありませんが、学ぶ環境に入れてしまうと子どもは順応することがあります。自習室、図書室で勉強するように習慣づけたり、塾に行くなど環境を変えるといいでしょう。
→ちょっとしたことで気が散るタイプの人がいます。例えば弟や妹がいて騒がしいと気になって勉強になりません。また、友人関係で悩みなどが頭の中にあって、それが勉強を邪魔していることも考えられます。前者の場合は、適切な場所と時間を設定して環境を整える必要があるでしょう。また後者の場合は、親が関わることは容易ではありませんが、やはり雑談を中心としたコミュニケーションをとる中で対応するとよいでしょう。
以上のように、勉強しないことの本質的な原因は、単純に表面的にとらえるのではなく、もう1歩深いところにあるため、そこを解決させない限り、今の現象は変わりません。
推測レベルで構わないのでまずは原因を考えてみる
これまで筆者がアドバイスをしてきた中では、原因1「過去の勉強で嫌な思いをした」と、原因2「勉強方法をそもそも知らない」が圧倒的多数でした。
「ゲームやスマホなど勉強より楽しいものにひかれる」という原因3の場合は、原因1と2が解決すると、ある程度緩和される傾向があります。それ以外の原因4から7は子どもの性格と関わるため、子どもとのコミュニケーションを通じて対応策を見つけていかれるといいでしょう。
わが子についてはどれが原因なのか、推測レベルで構いません。これが原因ではないかと思ったら、それへの対策をとってみてください。それが本当の原因であれば、ドミノ倒しのように次々と問題が解決していくことでしょう。
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