「彼を待っていた」サントリー佐治社長を直撃 創業家以外で初。次期社長はローソン新浪会長に

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――サントリーをどんな会社にしてほしいと話しているのか。

世界戦略ですよね。

――海外展開は新浪氏がまとめるのか。

海外は一番大事だから。それにかかる比重は大きくなると思う。創業家の中で反対はなかった。

――世界戦略の大きなウェイトを占めるのがサントリー食品インターナショナルとビームサントリー。それを新浪氏が統括する形になるのか。

新浪氏であり、私である、と。これから仕事の振り分けは考えていく。お互いがいい意味の二人三脚になるように。新浪さんには思い切って仕事をして頂けるような環境を私が作っていきたい。

まだビームサントリーが始まって1カ月だから、「はい、それではどうぞ。皆さんやってください」というわけにはいかない。私自身、オーナー家、オーナーとしてサントリー会長として責任は大いにある。

創業家社長の”復活”も

――いずれまた創業家から社長を出したいか。

鳥井信宏が今ああいう形で社長をしていますから。うまく成長してくれれば。それはまたそれで、一番いいことかなと思う。創業家は創業家で、決断とか良さがあるからね。そういう風になれば一番ベストだけれども。彼のこれからの成長次第。創業家が5代も6代も7代も8代もずっと経営を続けていけるという保証はないわけで、それが一番いいとも限らない。できれば一番ベストだということ。

――新浪氏がローソンの世界戦略で成功した印象はないが、不安はあるか?

可能性に懸けた。不安があったらそういうこと(海外展開)はできない。外部経営者に任せるデメリットはない。社風とかにも影響はない。私が会長ですし。

――後継候補としていつから考えていたのか。

できたら新浪さんに、将来的にはなってもらえたらいいなとずっと思っていた。こちらだけの理由できてくださいというわけにはいかないので、ずっと待っていたという感じかな。

――1,2年前の決算会見から後継を決めたいと言っていたが、その頃から?

意中の人ではあった。大企業の責任を担った経営トップですから。サントリーだけの都合でという訳にはいかないので。可能な状態になるまで待たざるを得なかった。待っていた。

これだけ世界戦略を私も語っているし、「やってみなはれ」という社風もある。そういうところでやってみたいなという気持ちになられたのでは。わが社の社風と新浪さんは合っていると思う。

田嶌 ななみ 東洋経済 記者

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たじま ななみ / Nanami Tajima

2013年、東洋経済入社。食品業界・電機業界の担当記者を経て、2017年10月より東洋経済オンライン編集部所属。

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