「彼を待っていた」サントリー佐治社長を直撃 創業家以外で初。次期社長はローソン新浪会長に

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――他の大手流通との取引に影響は出ないか。

あまり考えていない。そんなにないのでは。仕事が始まれば、サントリーの社長として出ていかれるわけですから。

――昨年の打診から、サントリーではビーム社の買収があった。

これは想定外。1.6兆円の買い物はできたらしたいなと思っていたが、成るか成らないかは分からんこと。そこまでは考えていなかった。

――新浪氏の国際性以外に評価しているところは。

ローソンをあれだけ立派に成長させた。経営者としての素質は十二分におありだと思う。私の勘としても、この人は立派にサントリーを経営してくれると思う。だから選んだ。

――最初から新浪氏で決めていたのか。

余り他は考えていなかった。代表権は現在の3人(佐治氏、副社長の鳥井信吾氏と青山繁弘氏)に加えて新浪さんが持つ。

二人三脚の経営

――期待することは。

全体の舵取り。特に国際戦略、世界戦略を推し進めるところ。エネルギー、やってみなはれ精神、手腕。ただ、1.6兆円の買い物をして、大きな負債を抱えている。私は会長になって財界活動しますから、経営は新浪さんにどうぞ、というわけにはいかない。そういう無責任なことはできない。(10月の社長就任予定まで)新浪さんは8月、9月の2カ月間は顧問という形になる。

経営の最終的な意思決定は、だんだん社長に任せていこうとは思っているが、しばらくはいい意味の二人三脚だね。これから3~5年というのはサントリーにとって21世紀の命運を分ける重要な時期だから。先ほど申し上げたような大きな買い物(米蒸留酒大手ビーム社)もしているし。食品事業のグローバル化もまだまだ。私自身もこれから3~5年、粉骨砕身というか経営に専心しないといけない。

いい意味の二人三脚でいきたい。それはお互いあうんの呼吸でできていけると思う。国際性、バイタリティ、世界を飛び回る力、人脈、そういうことに大いに期待している。それに応えて頂けると確信している。

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