「田舎の一軒家」購入前に押さえたい修繕の知見 新築時の欠陥事故9割超が「雨漏り」という驚き

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雨水から家を守っているのは、外壁、屋根、床下といった部位です。なかでも、風雨に直接さらされる外壁と屋根は、とくに大きな役割を果たしています。ここを健全に保てるかどうかが、家を長持ちさせられるかどうかの大きな分かれ道なのです。

では、あなたにできることはなんでしょう。それが以下の3つです。

・換気を心がける
・壁の周りには、物を置かない
・家のチェックを怠らない

これまで述べてきたように、家の最大の敵は湿気です。そのため換気は、頻繁に行うのがいいでしょう。1時間に10分換気を行うよりも、5分を2回するほうが効果的だと言われています。

また、空気の流れを意識して窓を開けることも大切です。窓を開けたら、できるだけ遠くの窓から空気が逃げるように、もう1つ窓や部屋のドアを開けましょう。台所の換気扇を回すのも効果的です。

よく外壁のそばに物置きなどを置いている方がいますが、できれば外壁の周りは何も置かないほうがいいでしょう。物を置いたところに風や太陽があたらず、湿気がたまりやすくなってしまうからです。

チェックを怠らず異変に気づく

また、家の異変に早く気づき、修繕することは何よりも大切です。次が家のチェックポイントです。このポイントを常日頃から気にかけ、どれか1つでもあてはまるようでしたら、要注意です。

家の中がしけった臭いがする
家の中が時々カビ臭い
壁紙や天井に雨漏りのようなシミがある
実際に雨漏りがある
屋根や外装にひび割れなどがある
シーリング(外壁と外壁をつないでいる部分、窓サッシ周りの外壁と重なっている部分)が切れている(割れている)
外壁の表面を触って白い粉が手につく

外壁の表面を触って手につく白い粉は、防水や美装のための塗料が、雨水や日光の紫外線によって劣化し、粉状に分解されたものです。

大体築10年ほどでこうした兆候が現れますが、そのまま放置すれば水分が外壁材に直接触れて吸収されたり、日射を受けた水分が熱とともに湿気として内部に侵入したりして、家の内部を傷めることもあるので、注意が必要です。

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