元プロ選手による「ネット教室」侮れない可能性

スポーツ選手のセカンドキャリアになりうるか

この点について正確な統計はないが、例えば元巨人の元木大介氏は、経営するラーメン店を4年間で3回潰したとテレビ番組などで告白している。元阪神の掛布雅之氏も、飲食店経営で自己破産に追い込まれたとの報道もあった。話題になるのは、彼らが超有名選手だからであり、同様のケースがあることは想像にかたくない。

元スポーツ選手が経営する飲食店は、その選手の知名度や、熱烈なファンの存在により、開店時には盛り上がりを見せるものの、経営経験や財務知識、知名度以外の集客策がなく、道半ばにして行き詰まってしまうのではないだろうか。

プロ選手の教室はニッチかつ専門性が高い

こうした中、今後有望視できそうなのが、スポーツ教室の運営である。プロアスリートが持つ競技ノウハウや指導法は、一般的なスポーツ教室の指導者のそれよりニッチかつ専門性が高く、人気を得やすい可能性がある。

とはいえ経営は経営である。著者自身も19年間、全国2万人以上の子どもが通うスポーツ教室事業を手掛けているが、対面式のスポーツ教室は大手企業も参入しているだけに、経営未経験の元プロ選手がいきなり勝負をするのは、成功するのが難しい分野でもある。

そこで、注目されるのがオンラインのスポーツ教室である。例えば、西武・巨人で活躍し、楽天監督も務めたデーブこと大久保博元氏は2020年1月『デーブ大久保スマホ野球塾』(月4回定期レッスンで1万2000円)を立ち上げた。

同サービスでは、大久保氏をはじめとした元プロ野球選手の講師たちが、LINEを使って生徒のバッティングなどの動画を見て、プロ球団で用いられる理論に基づき指導を行っている。選手は練習や試合時のバッティングフォームや投球フォームを撮影し、LINEを通してプロフェッショナルコーチに送る。動画を受け取ったプロフェッショナルコーチは、動画をキャプチャーして静止画にフォーム修正ポイントの書き込みや指導動画を送り、野球指導を行うというサービスだ。

オンライン教室の利点はコーチが場所に拘束されることがないうえ、対面式教室のように教えられる人数に制限を設けずに済む点だ。

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