元プロ選手による「ネット教室」侮れない可能性

スポーツ選手のセカンドキャリアになりうるか

まず、超一流のスキルやネームバリューがある選手であれば、いきなり個人でオンラインレッスンを始めても集客やマネタイズができる可能性は高い。一方、一般的な選手は、やはり集客に苦戦するので、民間企業のプラットフォーム、競技団体の協会などの紹介からオンラインレッスンの整備をする必要があるのではないか。

オンライン指導の「穴場」は、個人的に学校の部活動なのではないかと考えている。学校の部活で動画を観ながら、顧問の先生が指導するのだ。ここで顧問に必要なのは自分自身がプレーする能力ではない。

プロの知見をもとに、練習メニューを組み立てる能力である。これであれば、競技経験がないなど、指導が不得手な顧問でも取り入れられるほか、指導者不足などに悩む過疎地などでもプロの指導を受けられるようになる。

まず「施設」ありきではなくなる

学校の部活動は手つかずの分野であり、門戸が開けば大きな市場になることは間違いない。なお、本稿では詳しく触れなかったが、野球ではプロアマ規定の問題もあり、例えば、プロ選手が引退後、公立の高校の部活動で指導することには連盟の許可が必要などあるが、オンラインの場合の規定や記載がないため、制度整備が待たれるところではある。

もっとも、オンライン指導が普及しても、スポーツにおいて対面指導がなくなることは絶対にない。オンラインとオフラインの双方を手掛けることによって相乗効果を望める。経営戦略として、フィジカルな施設を建設してから集客するのではなく、オンラインでアクティブ会員を組成してから施設を作る、ということもできるだろう。

先述のとおり、プロスポーツ選手は引退後、まったく別分野で成功する場合を除けば、コーチ、監督、解説者となることが、最良のセカンドキャリアだった。だが、オンラインを活用するスポーツ教室の運営で成功する例が増えれば、セカンドキャリアの幅は大きく広がる。

新型コロナウイルス感染拡大によってオンラインでレッスンを受けることへのハードルが下がっていることも追い風だ。新たな発想で、輝けるセカンドキャリアを築く選手が次々現れることを願ってやまない。

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