人気沸騰ウイスキー「注目高まる」3つの生産地 ビジネスパーソンの教養としてのウイスキー

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世界の5大ウイスキー以外で、注目度の高い産地はどこでしょうか(写真:igorr1 / PIXTA)
新型コロナウイルスの影響で、外出を控えて自宅でお酒を楽しみたい人が増え、オンラインで蒸溜酒を購入する人もいる。しかし近年ウイスキーの人気が高まり、品薄になった商品が高価格で取引されるケースが相次いでいる。『ビジネスエリートが身につける教養 ウイスキーの愉しみ方』の著者で40年間ウイスキーと関わる橋口孝司さんが、ウイスキーの価格高騰の理由や、今後のウイスキー造りの発展が予想される国について解説する。

最近のウイスキーに関する話題で多いのは「オークションでマッカランが、1億円で落札された」というようなニュースです。オークションで高値がつく絵画などのアート作品はあっても、ウイスキーがその場に並んで、ニュースになるほど高値で取引されることは、今まではあまりなかった光景です。

日本では、ジャパニーズウイスキーが高値で取引された話題も多く取りあげられ、すっかり投資、投機のための商品となっています。なぜ、このような状況になっているのでしょうか。

原酒不足により希少価値が上がっている

価格高騰の理由の1つはウイスキーの原酒が少ないことにより、希少価値が上がっていることです。工場で増産をかければすぐにできる工業製品とは違い、ウイスキー造りは時間がかかる事業です。

たとえば、「山崎12年」という商品を造るためには、最低でも12年以上の熟成期間が必要です。今から12年前というと、2008年ごろ、まさにウイスキーの売上がどん底だった時期です。ウイスキー生産量が少なかったことは至極当然です。

生産量にともないウイスキーの原酒がとても少なくなっていたため、現在では「10年熟成」などの年数を記載したウイスキーは休売となり、「12年熟成」は出荷制限されて市場に潤沢に出回っていません。商品が少なくなれば価格も上がるという需要と供給の市場原理によって、日本ウイスキーの価格高騰現象が起きているのです。

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