ちなみに、このようなケースでは、家族全員がpovoにすると、料金は7440円で済むうえに、ピタットプランだった2人の使える容量が4GBから20GBへと増えることになる。ソフトバンクのSoftBank on LINEも、これはおおむね同じ。例外はahamoで、発表当初は家族の回線としてカウントしないと語られていたが、条件が見直された。ドコモの井伊基之社長によると、既存の料金プランからahamoのユーザーにかけた電話も、無料になるという。家族割引が適用されないpovoやSoftBank on LINEで、従来のプランのままの家族から通話しようとすると、定額オプションに加入しているならその分数まで無料、そうでなければ30秒20円の通話料がかかる。ドコモユーザーは安心だが、その他2社の場合は家族のことも考えながらプラン変更やブランド変更をする必要がありそうだ。
Apple Watchセルラー機能に非対応?
ドコモのahamoは端末を販売すると明言されている一方で、auのpovoやソフトバンクのSoftBank on LINEは、当初、SIMカードのみで展開される。ahamoのラインナップが判明していないため、明言はできないが、ミドルレンジモデルが多くなるとのことで、最新のiPhoneは取り扱わない可能性がある。povoやSoftBank on LINEはSIMカードのみになるため、端末は別途購入しなければならない。アップルの販売するSIMフリー版を購入すれば済む話だが、通信事業者の用意する補償サービスなどには加入できない可能性がある。
コロナ禍で海外渡航の機会はほぼなくなってしまったが、国際ローミングの内容にも違いがある。ドコモのahamoは、国際ローミングが無料になる一方で、利用できる国や地域が通常の料金プランより少なくなる。KDDIには、1日490円から利用できるauの「世界データ定額」があるが、これがpovoで適用されるかどうかの情報が明かされていない。ソフトバンクのSoftBank on LINEも、現時点で国際ローミングに関しての公式なアナウンスがない状態だ。
さらに、現時点ではApple Watchの回線や「ビジュアルボイスメール」など、iPhoneに関するサービスがどうなるのかも不透明だ。同じKDDIでも、auではApple Watchが単体で通信できるようになる「ナンバーシェア」や、留守番電話の音声がファイルとして送られてくる「ビジュアルボイスメール」をすべて契約できる一方で、UQ mobileではナンバーシェアが利用できない。ソフトバンクも同様に、ワイモバイルではApple Watch用の「Apple Watch モバイル通信サービス」が非対応だ。
Apple Watchのセルラー機能やビジュアルボイスメールは、生活に密着したサービスなだけに、簡単に手放すことができない。オンライン専用の新料金プランがスタートする3月が近づくにつれ、こうした詳細が徐々に明らかになっていく可能性がある。見逃しがちだが、データ容量や金額だけでなく、どのようなサービスが対応しているのかもしっかりチェックしておくようにしたい。
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