プラグインハイブリッド仕様のPHEVモデルが加わった新型「エクリプスクロス」に試乗した。
充電した電力を使いモーターだけで走る電気自動車(EV)としても、エンジンとモーターを併用するハイブリッド車(HV)としても使えるプラグインハイブリッド車。誰もがすぐに体感できるのは電動駆動車の深みだ。難しいことは抜きにして自身とクルマが一体化したような走りが得られる。しかも、走行速度や路面状況に左右されない。だからいつでも高い安心感を抱けるのだ。
三菱自動車はエクリプスクロスと並ぶクロスオーバーSUV(スポーツ多目的車)のPHEVモデルとして、「アウトランダーPHEV」を2013年に発売している。現在、販売国は60カ国、販売台数は25万台を数える。
「アウトランダーPHEVは世界中でたくさんのお客様にお乗りいただいています。各国でご評価いただいてきましたが、われわれはそれに満足せず開発を継続しています。その一例が、北欧のお客様からいただいたご意見を開発にフィードバックしたスポーツモードです。2019年モデルから搭載しています」と語るのは三菱自動車でEVパワートレーン制御開発を担当する太田仁一氏(EV制御開発部主任)だ。
アウトランダーPHEVのパワートレーンを移植
継続進化を続けるアウトランダーPHEVのパワートレーンをそっくり移植したのがエクリプスクロスPHEVである。エンジン、モーター、インバーター、バッテリー、ベースシャーシなどハード面は同一だが、2車の乗り味には大きな違いがある。アウトランダーPHEVがグランドツアラー的であるとすれば、エクリプスクロスPHEVは応答遅れが前後/左右方向ともに少なく俊敏なのだ。元ランサー・エボリューションⅥ乗りの筆者からすればまさしくそれは“ランエボ的”。
「アウトランダーPHEVと比較して、エクリプスクロスPHEVではスポーティなキャラクターとなるようEV制御を変更し応答性を向上させました。具体的には、シリーズ走行モード領域を増やしています。多くの皆様が実感されているように電動駆動車は優れた応答性が美点の1つなので、そこをさらに強調する制御変更を加えています。さらに、アクセルペダル操作に対する駆動トルクの出方を強めにして体感値を高めました」(太田氏)
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