「お年玉、預かっておくね」が男の子にNGな理由 名門・開成中学高校の元校長が語る1つの真理

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そうした思春期の特徴を考えると、日常生活の中で「言ってはいけない」「言わないほうがいい」というフレーズがいくつもあります。

たとえば、子どもがだらしない服装で帰ってきたり、家の近所でハメを外していたりしたときに、「お母さんが笑われるのよ!」としかるケースは多いでしょう。

気持ちはよくわかります。「あなたの行動は第三者から見ればとても目を引く行為だ。でも、私が恥ずかしいからやらないでほしい」ということでしょう。

しかし、「判断基準」を第三者に求める言い方は無責任でしょう。子どもも「他人」を都合よく利用するような親に不信感を抱くものです。「お母さんがしかられるのよ」というフレーズも、同じ理由で避けるべきだと思います。

子どものしたことが許せないのなら、「私はあなたのそういう行為は嫌い」とはっきり言えばいいのです。わざわざ他人を介入させる必要はありません。しっかりと諭すためには、主語は常に「私」か父母を指す「私たち」にして、親自身の視点から率直に話すことが大事なのです。

他にも「男らしくないわね」という言葉がけも要注意。性別によるイメージや役割分担を固定化するようなフレーズは、これからの社会にはそぐわないでしょう。

思春期というのは感受性が豊かな時期ですから、親が発した一言が後々まで心の中に残り続けることもあるのです。

「お年玉、預かっておくね」はなぜNGか?

思春期(中高生)の男の子は、しっかりしているようで、ある部分に関してはとても幼いという特徴があります。だから、「何を任せて何を管理すればいいのかわからない」という親御さんも多いかもしれません。

私は、できる限り自分のことは自分でマネジメントさせるべきだという考えです。

「お金」の問題もそのひとつ。

子どもが祖父母や親戚から受け取ったお年玉を、親が管理しているというご家庭は多いのではないでしょうか。「お年玉、預かっておくね」という一言で、親が全額を管理することにさほど疑いが持たれることはないようですが、この言葉もNGフレーズです。

中学生になったら、通帳やキャッシュカードを本人に渡し、子ども自身に管理させる方向にシフトしていくべきでしょう。

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