川崎市「保育園落ちた」子が待機児童の200倍の訳 2015年に「待機児童数ゼロ」達成したものの…

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川崎市の「入園決定率」は、76.7%。主要89自治体の平均に近い数字で、認可に入園を申し込んだ児童のうちの約4分の3が認可に入園できているということになります(2020年4月1日入園での数字)。川崎市の入園決定率は、3年前の2017年度は71.2%でしたが、わずかずつ上昇してきました。この3年間の利用申請者数が4853人伸びたのに対して、認可の保育定員は5587人増となっていますので、ニーズ増を追いかける懸命の待機児童対策が行われていることが読み取れます。

「待機児童」にならない6つのケース

川崎市も横浜市と同様に「保留児童数」を公表しています。これは、本来の待機児童数ともいえるものです。ここから「国が待機児童数にカウントしなくてもよいとしている定義に該当する児童」を引いた数字が「待機児童数」になります。この「国が待機児童数にカウントしなくてもよい」としているケースは6つあります。

①国が補助金を出す認可外保育施設に預けている場合(企業主導型保育事業)
②自治体が補助金を出す認可外保育施設に預けている場合(地方単独事業:東京都の認証保育所など)
③保護者が育児休業を延長していて復職の意思が確認できない場合(育児休業中の者)
④通える範囲に保育施設(認可外も含む)が空いていると判断され、そこを利用していない場合(特定の保育園等のみ希望している者)
⑤再就職希望で求職活動を十分に行っていないと見なされる場合(求職活動を休止している者)
⑥その他:幼稚園の預かり保育、認可に移行するための補助を受けている認可外保育施設、特例保育などを利用している場合

川崎市の「保留児童数」つまり「認可に申し込んで認可を利用できていない児童数」は2447人になりますが、ここから上記6つのケースに当てはまる2435人が差し引かれ、待機児童数は12人と発表されています。

*川崎市の公表値では、国と分け方が異なる。本図は国の分け方に従い「その他」に「幼稚園の預かり保育」「おなかま保育室(認可化移行を進めている)」の利用児童を含めた
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