「頭がいい人」が結果を出す「図で考える」習慣 思い込みや暗黙の前提を打ち破る「田の字」思考
ジレットのひげ剃りも同じだ。利益を得るのはひげ剃り「本体」ではなく、替え刃などの「周辺」であり、さらに本体を買った「今」ではなく、替え刃購入時の「後」で儲けるという仕組みを構築している。これを図で見ると、同じ形・同じ論理が当てはまることがわかるだろう。
軸は、「本体か、周辺か」「今か、後か」である。「本体」は、モノそのものだけではない。顧客をつなぎとめるための仕組みや価値提供を「本体」と定義すれば、アマゾンのプライム会員や、システムベンダーのIT導入時の経営コンサルなども当てはまる。
すると「いかに周辺を守るか」が重要であることがわかり、サードパーティー品をどう防ぐか、顧客のロイヤリティ向上をどう維持するかなどの課題や、「いつ、どこから、どう儲けるか」という利益の方程式にもおのずと光が当たるのだ。
マトリックスを増やして思考の強制深化
もっと柔軟に発想を広げて、4象限にこだわらず、3×3の9マス、4×4の16マスなどのマトリックスに拡張することもできる。正方形にこだわらず、3×4でもよい。
マス目が増えると、この図のなかでグルーピングしたり、セグメンテーションしたり、優先順位をより緻密に考えたりすることができ、工夫の自由度が増大する。
では、これらの論理を応用例として、事業展開について見ていこう。
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