「婚活がうまくいかない人」に欠けている視点 会ったばかりで「恋人気取りの男性」に違和感

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今回「婚活をしよう」と思ったきっかけは、40歳という年齢の響きが大きかったという。

「できることなら最後のチャンスに子どもが欲しいんです。今動かないと、歳をとったときに、後悔すると思ったんですよ」

こうして初美は婚活をスタートさせた。

「婚活をすれば、すぐに結婚ができる」、そう思っている人たちが多い。しかし、これがなかなか一筋縄ではいかない。もちろん、初めてお見合いした人と意気投合し、結婚してしまう人もいる。5人くらいとお見合いをして、その中で結婚相手に出会った人もいる。

一方で、なかなか出会えずにお見合いを繰り返す人もいる。どちらかといえば、苦戦を強いられる人のほうが多いのだ。

お見合いを繰り返していくうちに婚活疲れを起こすのは、大体半年くらい経った頃からだろうか。初美もそうだった。

丸顔でふんわりとした雰囲気の初美は、39歳という年齢にしては、驚くほど多くのお申し込みがかかった。お見合い市場では、派手な美人顔よりも、初美のような癒やし顔のほうがモテる。

会ったばかりなのに「恋人気取り」に違和感

活動をスタートした当初、まずは3人とお見合いを組んだ。1人は断り、1人は断られ、3人目の、正蔵(仮名、40歳)と仮交際に入った。

すると、連絡先を交換した4日後に、初美から連絡が来た。

「お見合いでたった1時間程度話しただけで相手のことをまだ何もわかっていないのに、もう恋人同士のようなLINEが毎日来るんです。婚活では、これが普通ですか?」

そのLINEの内容とは、こんな感じだった。

「今朝は寒いですね。暖かくして会社に行ったほうがいいよ。仕事の合間に初美さん笑顔を思い出して過ごしますね」

また、週末にデートの約束をしていたようだが、会う前の日には、こんなLINEが来た。

「明日のイタリアンレストランは、僕のお勧めの店です。パスタは、何が好きですか? いつか初美さんの手作りパスタも食べてみたいな」

そして、初デートをしたようだったが、デートを終えた帰りの電車で、初美は、“交際終了”の連絡を私にしてきた。

「ご飯を食べているときの会話がすべて、“結婚したら”が前提なんです。お見合いしたときに感じのいい方だったので、“交際希望”を出したのですが、まだ好きになっていない相手から“結婚したら、仕事は続けるの?”とか、“結婚したら、どこに住みたい?”とかいう話をされても、ピンとこないし、このままお付き合いを続けていって、相手の気持ちがどんどん先に進んでしまったら、もう断れなくなってしまうのではないかという強迫観念を感じるようになりました」

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