コロナで閑散「高田馬場」早稲田大生たちの底力 駅前ロータリーのゴミ掃除や飲食店支援も

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現在は新井さん、高橋さんの2人を中心に20名に増えたサークルメンバーで活動中で、最近は他のサークルからサークルへとつなぐ形でのコラボ清掃に取り組んでいる。

近隣の飲食店の人や専門学校生が参加してくれることもあり、美化活動の輪は確実に広がっている。活動中に地元の人たちから応援の声をかけられることもあるという。近くの小学校の授業に参加し、子どもたちと一緒に清掃活動をしたこともある。

「私たち早大生と同じく高田馬場という街に密接に関わっている方々のおかげで街は成り立っています。自分たち(早大生)の街のためという点であれば、きれいな街にするだけでなく、こうした街を成り立たせている方々のために、私たちもできることを共に進めていくことで、高田馬場を誇れる街にしていきたいと考えています」(新井さん)

さまざまな人々を巻き込む形で「聖地」の美化活動を展開し、学生街の魅力を高めていこうとしている学生たち。これもまた高田馬場・早稲田の底力である。

早稲田発スタートアップ企業も

さらに最近では、早稲田がらみではユニークなベンチャー企業が注目されている。寺社仏閣コンサルティング事業などを手掛ける、株式会社ELternal(エルターナル 代表取締役CEO・小久保隆泰氏)という2020年7月創業の企業だ。12月4日に、早稲田大学専用ファンドから3000万円のシード期資金調達が実施されたと発表した。

コロナ禍の長期化、深刻化で全国的に街の賑わいがなくなっている中で、高田馬場・早稲田の学生街は、学生たち、起業家、OB・OGたちがいろんな形でパワーを発揮、新たな動きを生み出している。こうした地域の底力が、新たな街づくり、地域社会の形成につながっていくことを期待したい。

山田 稔 ジャーナリスト

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やまだ みのる / Minoru Yamada

1960年生まれ。長野県出身。立命館大学卒業。日刊ゲンダイ編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会、地方関連記事を執筆。雑誌『ベストカー』に「数字の向こう側」を連載中。『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』『分煙社会のススメ。』(日本図書館協会選定図書)『驚きの日本一が「ふるさと」にあった』などの著作がある。編集工房レーヴのブログでは、最新の病状などを掲載中。最新刊は『60歳からの山と温泉』(世界書院)。

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