「コロナ疲れ」を回復させる強制リセット術 「感情を動かすこと」が生きる原動力になる

✎ 1〜 ✎ 153 ✎ 154 ✎ 155 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
コロナ禍でうつうつとした気持ちをリセットするにはどうしたらいいでしょうか(写真:ワタコ/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

この連載の記事一覧はこちら

感染拡大が伝えられるなか、忘年会やクリスマスなどのイベントも自粛し、本来の華やかさを楽しむこともできず、おうち時間を過ごされる方も多いと思います。また、この年末年始は、帰省をしなかったり、家族構成によってはとくに孤独を感じる時期にもなります。

「ひとりが好き」「どちらかというと人と一緒のほうが疲れる」という方にとっては、一見問題がないようにも見えますが、それでも、これほど長い期間になると悪影響を及ぼします。他者との程よい接触の機会の大切さと、現状ではなかなか難しい気持ちのリセット方法をお伝えします。

「得体の知れない孤独感」に襲われた男性

ある30代の男性はインドアの趣味を持ち、ITの仕事に就いていて、この春から在宅ワークを続けていました。一人暮らしのうえに、仕事のやり取りもメールやチャットなどの文字ツールのみで、ほぼ本当に誰とも話さなくなり、数カ月が経ったころから、得体のしれない孤独感に襲われるようになったとのこと。

それからは、気持ちが不安定になり、自分の存在が自分でもわからなくなり、何をしているのかという感覚も麻痺し、このままではダメになると思って、転職活動を開始したというのです。オンライン上ではあるものの、面談があり、久しぶりに誰かと話をすることができたことによって、生き返ったような気がしたとのことでした。

普段であれば、緊張して嫌だと思われがちな面接の場ですら、人と関われる喜びに変わるのですから、人と接することの大切さを感じます。この方は、転職活動がうまくいき、現在は、出社と在宅が半々の職場で生き生き仕事をしています。

あくまでも一例ではありますが、最近は「誰とも話してない」「強い孤独感にさいなまれる」といった相談は後を絶ちません。

カウンセリングの場でさえ、誰かと話したいという意向から、日常会話の場になっていたりします。

次ページ話すことによる「カタルシス効果」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事