YouTube時代に「子どもを読書好き」にする技術

親が主導して子どもと本の距離を縮める

子どもに読書習慣をつけさせるにはどうすればいいのでしょうか(写真:Sunrising /PIXTA)
自分の子どもには本好きになってほしい――。こんな思いを抱く親は多いはず。スマホやYouTubeに夢中になっているわが子と、好きな本を静かに読んでいるわが子。子どもが中学生、高校生に成長したとき、親としては後者の状況を望むのではないだろうか。では、子どもに読書の習慣をつけてもらうにはどうすればいいのか。初等教育の最高峰として知られる筑波大学附属小学校で国語科教諭を務め、『子どもを読書好きにするために親ができること』を刊行した白坂洋一氏に子どもの読書について聞いた。

1日の読書時間「ゼロ」の大学生が48.1%

――本を読む人が少なくなったというニュースをよく耳にしますが、これは子どもや若者にも当てはまる現象なのでしょうか?

まさにおっしゃるとおりですね。大人たちと同様、若年層の本離れも急速に加速しています。それを裏付けるデータはたくさんあるのですが、それらの中から1つ紹介してみましょう。

2019年に全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)が行った学生生活実態調査によると、1日の読書時間が「ゼロ」と答えた大学生の割合が全体の48.1%に達しています。つまり、大学生のほぼ2人にひとりが読書をまったくしない生活を送っているのです。この傾向は、過去4年間ずっと続いています。

――その理由は主に何でしょうか?

冒頭で述べたように、若年層がすでに本を読まなくなっている傾向があるので、その下の世代の子どもたちが本から遠ざかってしまうのも当然の流れでしょうね。

それにしても、なぜ大人や若年層は本を手放してしまったのか。大きな理由の1つは忙しさでしょうか。とくに大人の場合、仕事はもちろん、家事や子育てなどに時間を取られ、なかなか読書に時間を割けない状況があります。

ただしこれは今に始まったことではない。したがって、もう1つの理由、つまりスマホやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及が大きな影響を与えていると考えていいでしょう。

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