コロナ禍でもウォルマートが強みを見せた理由

新宅配サービスを即発表したアジャイル型組織

コロナショックでデジタル化が加速している世界で、働き方、組織はどう変わるのか? ウォルマートなどが実践している「アジャイル型組織」への変革アプローチについて解説する(写真:Deagreez/iStock)
コロナショックでデジタル化が加速している世界で、働き方、組織はどう変わるのか?
ICT・メディア市場の35のテーマの5年先までを徹底予測する『ITナビゲーター2021年版』の筆者が、ウォルマートなどが実践している「アジャイル型組織」への変革アプローチについて解説する。

新型コロナで強みを見せたウォルマート

グローバル小売り最大手のアメリカのウォルマートは、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ネット通販を急拡大させている。

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人と人との接触を最小限に抑えた宅配サービス「エクスプレスデリバリー」は、2020年4月中旬から100店舗で試験運用を開始、11月時点ではアメリカ国内の2800店と65%の世帯に広まっているという。

「エクスプレスデリバリー」は、具体的には「商品在庫状況」「配送車・配達員の空き状況」「交通状況」「気象情報」をもとに機械学習を活用して高精度な配達経路を計算し、さらに顧客の不満を軽減する配達状況の情報を提供して、注文を受けてから2時間以内に商品を宅配するサービスである。

これだけの機能を有する一連のシステムを、コロナ禍の混乱した状況の中、ウォルマートはわずか2週間で開発、最初のバージョンをリリースしている。リリース後は機械学習を通じたサービスやユーザー体験の向上に取り組み、継続的な改善を実現している。

このシステム、サービスは、想定外の事態で「どうしていいかわからない」状況にあっても、少人数のチームが相互のコミュニケーションを活発に繰り返すことによって、短期間で課題解決の対応策を作り上げる手法にのっとって構築された。

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