マクドナルドの復活で見落とされがちな本質 「不祥事を消費者が忘れただけ」の見方は違う
マクドナルド復活劇の背景
「カルビーが株主に左右されず成長できる理由」(3月20日配信)に続き、今回はマクドナルドの復活劇の背景を考察します。この2年間で劇的なV字回復を果たした会社といえば、やはりマクドナルドの名前があがるでしょう。
2014年から2015年に相次いで発覚した消費期限切れ鶏肉使用問題や、異物混入騒動が影響し、2015年12月期の連結決算は最終損益が349億円の赤字という上場以来最大の赤字幅を更新。サラ・カサノバ社長が2016年2月の決算発表の際に「45年の歴史で最も厳しい年だった」と会見で語り、記者から経営責任を問われる質問が出るなど、どん底の年だったといえます。
昨年の決算発表会当時、1月の既存店来客数は33カ月ぶりに前年同月を上回り、売上高も2カ月連続で前年超えを記録するなど、足元の業績は回復基調にあり2016年12月期の決算は黒字に戻すことを目標としていましたが、2015年度の赤字があまりに大きかったこともあり、黒字転換を疑う声も多かったのが実態でした。


















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