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『ゲゲゲの鬼太郎』水木しげるは父親も風変わり…金儲けの愚劣さを説き、強盗が怖くて職場放棄。でも果たして仕事に「命懸け」は必要か?

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絶望に効く今週の名言
『ねぼけ人生』 水木しげる 著/ちくま文庫

『ゲゲゲの鬼太郎』などで有名な漫画家の水木しげるが、一風変わった面白い人物だったのはよく知られているが、自伝の『ねぼけ人生』を読むと、お父さんもそうとう面白い。さらに親戚にも面白い人が多い。

富をあざ笑い、成功をののしっていた

NHK「ラジオ深夜便」の人気コーナー「絶望名言」に出演中の文学紹介者が、ビジネスと人生の“絶望”に効く名言を毎週お届けする。【火曜日更新】

実家の2階には親戚のおじさんが下宿していて、このおじさんは、生涯、英語の原書を読む以外、何もしないですごしたのだそうだ。普通なら、そんな居候が家にいたら、「働け」と怒りそうなものだが、水木しげるのお父さんは、そうではない。そのおじさんとすっかり意気投合して、2人で一緒に親戚を回って、「金儲けがいかに愚劣であるか」を説いて歩いていたのだそうだ。金持ちの親類の前では、富をあざ笑い、成功をののしっていたという。

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