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18歳の青年ヤノーホに、37歳のカフカはこう語った(上記の名言)。
カフカは20世紀最高とも称される小説家だが、生前はほぼ無名で、サラリーマンとして生涯を送った。プラハの労働者災害保険局に勤めていた。「パンのための仕事」とカフカは呼んでいた。食べるための仕事という意味だ。いつか仕事を辞めるのが夢だったが、病気になるまで辞められなかった。
仕事に就くことには、自分を型にはめるという面がある。社会が求める人間、会社が求める人材にならなければ、雇ってもらえない。カフカはヤノーホに「事務机はプロクルステスの寝台です」と言っている。ギリシアの伝説によると、プロクルステスという強盗が、捕らえた旅人を自分の寝台に寝かせ、体が寝台より長いとその分を切り落とし、寝台より短いとたたいて伸ばして殺したという。そんなふうに、仕事に自分を合わせなければならないということだ。
カフカは「世界は開かれている。しかしわたしたちは書類の狭間(はざま)に追い込まれる」とも言っている。広い世界のどこにでもわたしたちは行けるし、たくさんの可能性があるのに、実際には目の前の書類、パソコンに没頭している。
毎朝起きるのは驚くべきこと
会社に行くにはベッドから起きなければならない。しかし、カフカはもうそこから苦にした。「人が毎朝、起き上がるというのは、驚くべきことです。自分ひとりで、この身体を持ち上げなければならないんです!」(ミレナへの手紙)。
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