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いま話題のシオランが説く「怠惰のすすめ」…労働による堕落を痛烈に批判し、怠惰な生き方を実践した有言実行すぎる思想家

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絶望に効く今週の名言
『絶望のきわみで』 シオラン 著  金井 裕 訳/紀伊国屋書店

プロフィギュアスケーターの羽生結弦が、自身のツアー『ICE STORY 3rd “Echoes of Life”』(2024年12月〜25年2月)の公式パンフレットに、ストーリーを考えるにあたって読んだとして、シオランの『生誕の災厄』をあげたことから、シオランはすっかり有名になった。私もNHK「ラジオ深夜便」の「絶望名言」のコーナーでシオランを紹介した(24年12月)。NHK総合でシオランをモチーフにしたテレビドラマ『どうせ死ぬなら、パリで死のう。』(作/伊吹 一 主演/岡山天音 25年3月)も放送された。

時代がシオランを求め始めた

NHK「ラジオ深夜便」の人気コーナー「絶望名言」に出演中の文学紹介者が、ビジネスと人生の“絶望”に効く名言を毎週お届けする。【火曜日更新】

これらは連動していたわけではなく、各自がやっていたことのタイミングがたまたま合ったのだ。

つまり、それだけ時代がシオランを求め始めたということだ。じつは、絶版になっていたシオランの本も次々と復刊されていた。

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