怒りを我慢する人ほど「死亡リスクが高い」理由 阪神ファンほど血圧上昇しやすいという結果も

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欧米の研究でも、喜ぶ、泣く、怒るなどの感情と血圧との関連を見た結果、怒ったときに血圧がいちばん上昇しやすいことがわかっています。さらに、怒りは突然死の原因となる心室頻拍などの不整脈を引き起こすことが報告されています。

このように怒りっぽい人が突然死する可能性は否定できません。突然死は心筋梗塞や不整脈から起こることが多いのですが、怒りが不整脈や心筋梗塞につながることを考えると、心筋梗塞や不整脈を経て、結果的に突然死に至ることはあり得るのではないでしょうか。

阪神ファンは血圧が上昇しやすい

余談ですが、野球観戦での血圧の動きを調べたことがあります。当時、私は大阪に住んでいたので、阪神ファンで普段は低血圧の65歳の女性に対して、阪神タイガースの野球観戦でどれくらい血圧が上がるかを調べました。

試合開始時は最高血圧が110mmHgでしたが、プレーボールで150mmHg近くまで上がりました。ホームランを打つと184mmJgにまで上昇、そのあとなんと200mmHgを超えてしまいました。

逆転され、落ち込んだときは110mmHgに戻り、試合終了時も同様の数字でした(ちなみに、参加者全体の分析では、阪神ファンは他球団ファンに比べて試合中の血圧が上昇しやすいこともわかりました)。このことからストレスというものは悪いことばかりではなく、楽しいことでも上がるということがわかりました。ただし、興奮しすぎてしまうのは、やはりあまりよくないでしょうね。

高齢になると怒りっぽくなるといわれることがあります。また“キレる高齢者”が話題になることもあります。

年齢とともに、感情を抑えるのが難しくなったと実感している高齢者の方もいるのではないでしょうか。実は、これには医学的な理由があります。自分の感情をコントロールできなくなる状態のことを「感情失禁」といいますが、高齢になると感情失禁が起こりやすくなることがあるのです。

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