日本人を追い詰める「逃げる=悪」という考え方 執着を流して「心をリセットする」方法

人間関係、SNSなどに我慢できなくなったら、時には少し距離を置いてみてはいかがでしょうか(写真:mits/PIXTA)
看護師の傍ら、僧侶としても活動している玉置妙憂さんのもとには日々、いろんな方からのご相談が寄せられます。さまざまな相談を聞いている玉置さんは、人間の悩みの根本には「比べる」気持ちがあると感じました。
「人からどう思われるか」に振り回されて、周囲の判断基準に執着し、落ち込む――この無限ループから脱け出すために「比べる心」を手放して、気持ちをリセットする方法を紹介します。
本稿は『心のザワザワがなくなる 比べない習慣』を一部抜粋し、解説しています。
つらい気持ちにとらわれる前に「いったん離れる」
私の知りあいに、自分の子どもをほかのお友達の子どもと比べてしまうと心が苦しくなるので、ママ友の集まりには行かないという方がいました。
どうしても比べる気持ちにとらわれてつらい思いをするなら「いったん離れる」、それも1つの手だと思います。それによって、ママ友同士で張り合った会話を続けるとか、子どもを無理に塾に通わせるとか、子どもを必要以上に叱りつけるとか、いわゆる「マウンティング」というような、間違った方向に頑張ってしまうことが減るでしょうから。
親の心のザワザワ・モヤモヤを子どもに見せてしまったら、子どももつらい思いをするかもしれません。自分の考えを押しつけてくるような人や苦手な人からは、物理的な距離をとったほうがいいけれども、世の中には、陰険な人やパワハラをしてくる人など、本当にさまざまな人がいます。
顔を合わせるのが苦痛になるくらいなら、その人がいない場所に移ったほうがいいと私は思っています。子どもも同じです。もしもいじめられているなら、さっさとその学校を離れるべきでしょう。生きていくのがつらいくらいなら、いったんその場から逃げるという方法も「あり」だと思うのです。
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