東大生があこがれる“伝説の先輩”の考え方 ハーバード、イェール、スタンフォード、若き経済学者のアメリカ

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海外に行けばいいことがある、とはかぎらないからこそ

どうしてこんなものを思いついたのか、と聞くと、「夢にインドの神様が出てきた、教えてくれた」と……。

僕には神様は見えないなって(笑)。

ハーバードでは「神様が…」と言ってくるやつはいなかったですけど、自分が到底想像できないようなことを思いつく人には、日常的に出会いました。

世界は広い。すごい人がたくさんいます。そういう人たちに囲まれていると、不安になることもあります。でも、それってすごく刺激的で、楽しいことだったりもするんですよね。

だから、もしやりたいことがあって、それが海外で実現できそうなことなら、多少の不安やつらいことはあっても、飛び出してみればいいのではないでしょうかね。

インタビューを終えて

研究者を目指す者なら、ハーバードで学び、スタンフォードで研究し、教えてみたいと、夢見ることはあるだろう。

しかし、それが現実になれば、味わう競争の過酷さやプレッシャーは、想像以上のものだろう。小島さんの話を聞いて、そんな厳しい環境で生き抜くための重要なポイントを2つ見いだせたような気がする。

まず、自分のやっている仕事が大好きだ、ということ。そして、あくまでマイペースに、世間を気にすることなく、淡々と仕事をしていく、ということだ。

小島さんには、変な気負いがまったくないし、自分が好きなことをやれて満足していればそれでいい、という自然体の雰囲気を感じる。

研究者の卵をはじめ、この記事を読んでくださっているみなさんも、自分の気の赴くままに、好きで仕方がない自分の研究分野の最先端が行われている場所へ、出て行ってみたらどうだろう。いまだ見ぬ景色が、待っているはずである。
 

石崎 弘典 インド進出コンサルタント

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いしざき ひろのり / Hironori Ishizaki

東京大学文学部フランス語フランス文学専修卒業、米国公認会計士試験合格。
在学中は休学して、パリ大学ソルボンヌに留学、音楽を中心にフランス文化を学ぶ。
現在は、インドの大手会計事務所に勤務し、日系ほか外資企業のインド市場進出支援を、税務・法務・財務の観点から行っている。インドビジネスに関する知識を活かし、メガバンクなど(みずほ、政策投資銀行)が発行するビジネスジャーナルへの寄稿、また政府系機関(JETRO)や外資系銀行(HSBC)などが主催するセミナーへもスピーカーとして登壇している。本業の傍ら、横浜シンフォニエッタ(オーケストラ)の海外事業アドバイザー等、芸術と社会をつなぐエージェントとしても活動している。
 

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