LIXIL社長が語る"健全な"会社の壊し方

GE出身の切れ者経営者はどう会社を変えたのか

住宅設備の国内最大手、LIXILグループ。2代にわたる創業家経営が続いていたこの企業を今、“半分アメリカ人”と呼ばれる切れ者経営者が率いている。
藤森義明社長(62歳)。米ゼネラル・エレクトリック(GE)でアジア人初の上級副社長まで上り詰めた男だ。2011年夏に潮田洋一郎・取締役会議長(前会長)から経営のバトンを託された藤森氏は、独グローエ、米アメリカン・スタンダードなど大型買収で海外に打って出る一方、社内改革にも力を注いできた。
「週刊東洋経済」2014年5月31日号(5月26日発売)では、「社長の器」と題した短期集中連載を掲載している。近年、日本でも増えつつある「プロ社長」は企業にいかなる変革をもたらそうとしているのか。まもなく社長就任から丸3年を迎える藤森氏に、その思いを聞いた。

3年でダメなら5年経ってもダメ

――いつもコカ・コーラを飲んでいますね。

コーラ、おいしいよ。シュガーとカフェインは体にいいんですよ、ある量であれば。

――カンフル剤になる。

そうそう。ストレス解消になるし、風邪も治りますよ。

――そうなんですか。さて本題に。藤森さんは一般的には巨額買収による「拡張型」の経営のイメージがありますが、実際は事業の選択と集中も大胆に進めています。

基準は営業利益率8%になる可能性がある事業かどうか。永遠に8%に持っていけないようなビジネスだったら、やっていてもしょうがない。

たとえば、非常に微妙なのが太陽光設備事業。私は「3年後に8%を達成できなければ売るぞ」と社内で言っています。市場の成長性が低くて差別化もできない事業という点では、太陽光は「ドッグ」じゃないかと思っているわけ。

――負け犬だと。

うん。ただビジネスモデルをちゃんとやれば、利益も成長性もあるスターになる可能性もある。だから、そのビジネスモデルを3年以内できちんと作れるかどうか。

――規模にかかわらず、ビジネスは3年が目安ですか。

3年でメドが立たないものは、5年経ってもダメですね。

――古巣のGEや富士ゼロックスなど、外部から人材を多数導入しています。そういったいわゆる「チーム藤森」は何人ぐらいいますか。

人数よりも、大事なところは何かです。どこの会社で働こうと、私にとって右手と左手に当たる重要なポストは同じ。つまり、人事とファイナンス。いい人を連れて来られる人事と、経営戦略的な数字の出し方も含めてのファイナンスが最も重要です。私は自分が異動した瞬間に、ベストな人事とファイナンスの担当者を連れてきます。次に法務ですね。

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