実は、同氏の本当のカーストが何か、OBCなのかどうか、現在もわかりません。本人はこれまで自身のカーストに言及しておらず、細かいカーストは謎です。カーストが投票行動に影響するというのが、やはりインド的なところです。どちらにしても、低いカーストであり貧しい家で苦労し、実直に地方政治を行ってきたという事実には変わりありません。
これに対して、前政権の国民会議派にはまともな首相候補がいませんでした。ラフル・ガンディーという初代首相ネルーの血筋であるガンディー家の4代目が一応の候補となりますが、つねにモジモジしていて主体性がなく、実績も少なく、国民からは「頼りなく政治家には向いていない」と思われています。
つまり「選挙の顔」がモディしかありませんでした。これが政権交代の理由です。そもそもインドには「反現職要因」という選挙行動の特徴がありますが、早い話が「現政権へのノーを言い渡す」という投票行動のことで、今回はこの「再選させない文化」が強く働きました。
この記事は有料会員限定です
残り 2304文字
