最強牝馬が惨敗「凱旋門賞」に学ぶ勝負の怖さ GⅠ14戦11勝の歴史的名牝を襲った不運

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アーモンドアイは連覇を狙ったドバイターフに遠征したが、中止となりそのまま帰国。ヴィクトリアマイルこそ圧勝したが、安田記念は2着で2年連続このレースで敗北を喫した。

夏場は福島県のノーザンファーム天栄でじっくり疲れを取った後で調整され、10月2日に美浦トレーニングセンターに戻った。国枝栄調教師は「何度も牧場で見てきたが順調そのもの。今日も無事に着いたし、いつも通り変わらない」と余裕の表情を見せた。

昨年は秋初戦の天皇賞・秋を楽勝した。今年は海外に向かう馬がいないだけに、空前の豪華メンバーが予想されている。

史上最多の芝GⅠ通算8勝へ

宝塚記念を圧勝したクロノジェネシス(牝4、栗東・斉藤崇厩舎)や天皇賞・春を連覇したフィエールマン(牡5、美浦・手塚厩舎)、有馬記念勝ち馬ブラストワンピース(牡5、美浦・大竹厩舎)のほか、ダノンプレミアム(牡5、栗東・中内田厩舎)、ダノンキングリー(牡4、美浦・萩原厩舎)も参戦予定。脚部不安で休養していた香港GⅠ馬ウインブライト(牡6、美浦・畠山厩舎)も再起する。それでもアーモンドアイが優位に立つのは間違いない。

勝てば日本調教馬史上最多の芝GⅠ通算8勝でディープインパクトやシンボリルドルフを超える偉業となる。さらに、天皇賞・秋連覇なら牝馬では史上初となる。歴史的名牝が新たな勲章を加えるか。これらの大一番が3週連続で無事にファンの前で行われることが何よりも大きな前進である。

新型コロナウイルスとの戦いはまだまだ続く。それでも少しずつ光が差してきた。筆者のホームの福島競馬場では、10月31日から11月15日まで秋の福島競馬が開催される。今の流れだとおそらくはファンの入場が可能になるだろう。

熱狂的なファンが多い福島での無観客は、通常の姿を知るだけになおさらさびしく感じられた。夏の福島競馬で騎乗した武豊騎手も、「熱心な人が多いから福島の無観客はなおさら残念だね」と表情を曇らせていた。筆者も福島のファンとともに秋の福島競馬で入場再開となることを心待ちにしている。

高橋 利明 福島民報 記者

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たかはし としあき / Toshiaki Takahashi

1965年生まれ。子どもの頃から地元の福島競馬場に通う。1989年に成蹊大学卒業。入社2年目の1990年に念願の福島民報社競馬担当記者へ。1993年から本紙予想を担当。福島テレビ、ラジオ福島の競馬中継にも出演。永遠のアイドルホースはハイセイコー。競馬の現場記者であり続けることが目標。
 

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