「説得力ある話ができる人」と「できない人」の差 自分が言いたいことだけ主張しても伝わらない

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人事部に所属しているあなた。最近、若手社員のモチベーションが下がっているように感じています。そこで、何人かの若手社員にヒアリングしてみたところ、将来のキャリアがみえず不安で、モチベーションを高く維持できていない、ということがわかりました。このことを部長に理解してもらうためにはどのように伝えればいいでしょうか。

やってしまいがちなのは、若手全員にモチベーションに関するヒアリングをすることです。ただ、これは自分の言いたいことを支える情報を直接探しただけにすぎません。

説得力ある根拠をつくるためには、言いたいことの逆を確認するということが大事です。今回の場合、「若手のモチベーションが下がっている」ということを言うためには、若手以外のモチベーションがどうなっているかをきちんと調べる必要があるということです。

仮に若手以外もモチベーションが下がっていたとすると、起っていることは、「社員全員のモチベーションが下がっている」ということになります。

逆に、若手以外のモチベーションは下がっていないという場合に初めて「若手のモチベーションは下がっている」と言うことができます。

自分の言いたいことの逆を確認して、言いたいことが起こっていないという場合に、自分の言いたいことが正しいということがわかります。

積極的に逆を確認していくようにしましょう。

原因と結果の関係性を明らかにできる

何が起こっているかという事実を明確にするために、積極的に言いたいことの逆を確認するということに取り組んできました。この頭の使い方は、原因と結果の関係性を明らかにしていく場合にも活用できます。

例えば、ある薬が有効だということを言うためには、どうすればよいかを考えてみましょう。

よくやってしまうのは、その薬を服用して、効果があった人を探して、「私の周りの何人かに聞いてみたけど5人も効果があったと言っています」というやり方です。

これでは、自分の言いたいことを支えるための情報を直接取りにいっただけになります。

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