総合150位以内の日本の大学
ちなみに、総合順位150位以内に入っている他の日本の大学の順位は、次のようになっています(カッコ内の順位は、芸術・人文、社会科学・経営学、工学、生命科学、自然科学、の順に並んでいます)。
東北大大学:総合75位(230位、252位、56位、174位、47位)
名古屋大学:総合86位(256位、235位、96位、131位、76位)
九州大学:総合128位(286位、317位、126位、138位、136位)
北海道大学:総合138位(371位、275位、135位、197位、117位)
こうしてみると、いずれの大学でも、文系の順位が低くなっています。
東京工業大学を除けば上記総合150位以内の大学はどれも旧帝国大学で、文系、理系のほぼ全ての分野で教育・研究を行っています。
日本の旧帝国大学では文系の教育・研究環境が理系に比べて劣悪である、というような話は聞いたことがありません。また、大学研究者の主たる研究資金源である科学研究費補助金(通称「科研費」)の採択率も文系、理系で差はありません(どちらも各分野20 ~30%くらいです)。
ちなみにノーベル賞の実績からも同様の傾向を見て取ることができます。
医学・生理学賞、物理学賞、化学賞の理系3部門では昨年医学・生理学賞を受賞された京都大学の山中伸弥教授を加えて、これまでに15名が受賞しています。
一方、文系部門である文学賞、経済学賞では、日本の受賞者は文学賞の2名だけです(現在は米国籍となっている南部陽一郎シカゴ大学名誉教授を含めると、理系部門の受賞者は16名になります)。
ではなぜ、日本では理系に比べて文系の研究力の評価が国際的に低いのでしょうか? それを見るために、次回は論文引用数について見ていきましょう。
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