完璧な親でなくてもOK、「楽々子育て」のススメ 「声かけ」を変えるだけで断然ラクになる

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イライラと付き合う

最後は、イライラへの自分なりの対処法を持っておくことです。

(出所)『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』

それでも、こちらがどれだけ疲れていようが「ママ、これして、あれして」と、子どもは容赦してくれませんよね。そんな時親ができることは、反省ではなく「昼寝」です。

人間誰でも、疲れるとイライラします(私もです)。ましてや、親の思いどおりになんかならない子育て中。さらには、仕事やきょうだい育児、障害のある子の子育てなどをワンオペで担うしかない状況なら、なおさらでしょう。

「イライラしてはダメ」ではなくて、「そんなときはどうすればいいか」に目を向けるのが現実的でしょう。まずは「今、私、イラッときているな」と自覚し、「かあちゃん、疲れてるから寝てくるね」と、子どもに一言声かけして、その場をさらっと離れ、少々休むのがいいでしょう。

子どもが追いかけてくるかもしれませんが、それでも、休むと言ったら休むべし。これが習慣になると、子どもも次第に「そういうもの」と理解してくれます。

クールダウンするためのポイント

昼寝以外にも、イラッときた時にクールダウンできる、ちょっとした小技はいろいろあります。

● フーッと長めに息を吐いて、一呼吸(ため息とも言う)
● トイレ休憩(子どものかわいい写真を置いておく)
● 軽くストレッチ(首や肩を回す、伸びをする)
● 顔を洗う、ハミガキをする
● 窓を開けて換気する
● 単純で単調な動きの家事(皿洗い、洗濯たたみ、コゲ落とし、草むしり、空き缶つぶしなど)を、無心で淡々とこなす
● 水・お茶を1杯飲む
『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』(あさ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

ポイントは、一時的に少しだけ、子どもと心理的・物理的に距離を取ることと、感覚的な刺激を自分に与えること。

いよいよ思い詰めてしまうと、「子育てしていると、一日中まったく気が休まらない」「片時も休めない」なんて気がしてきますよね。

でも、深呼吸くらいのことなら、いつでも、自分の意志とタイミングでできる気がしませんか。冷静に見渡してみたら、お茶を1杯飲む時間くらい、見つかるはずです。

コロナ禍でいつも以上にお子さんと接する時間が長くなる夏休み。「声かけ変換」が毎日の親子コミュニケーションを少しでもラクにするヒントになれば、うれしいです。

大場 美鈴 楽々かあさん

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おおば みすず

1975年生まれ。うちの子専門家(専業主婦)。美術系の大学を卒業後、出版社で医療雑誌の編集デザイナーとして勤務し退社。実父の介護とうつを経験後、結婚。3人の子宝に恵まれる。長男(小4)はASD+LD+ADHDで、通常学級在籍。次男(小2)、長女(年中)はいくつか凸凹特徴のあるグレーゾーン。2013年より、Facebookなどで管理人「楽々かあさん」として、育児の傍ら、発達障害育児に役立つ支援ツールの制作と、日々の子育てのアイデアをシェア・情報発信する個人活動を開始。「声かけ変換表」がネット上で約14万シェアを獲得するなど拡散し話題となり、雑誌「kodomoe」や「grape」「Spotlight」などのネットメディアに掲載多数。

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