熱が出たら即「解熱剤」に頼る人に伝えたいこと コロナ対応、「やりがちなNG」はコレだ!
ウイルスが熱に弱いからといっても、暑い時期の新型コロナの感染については、高温多湿に弱い、弱くないと両方の論文があって結論には至っていません。
夏だから、高温多湿だから鎮静化するとはいえません。
インフルエンザと同レベルのリスク
感染症はつねに2つの側面をみる必要があります。私は2つの軸と言っていますが、自分の外(他者軸)と内(自己軸)です。
他者軸はウイルスを原因と考え、滅菌、消毒、抗菌、手洗いなどは、そのための対処。
自己軸は免疫力、抵抗力、解毒など、自分の内なる力です。この両方で考えることが必要で、外側からくる新型コロナに対して、感染を防ぐための対策として手洗い、マスクは意味があると考えられていますが、洗いすぎや石けんを使いすぎることで皮膚が荒れ、傷になって、そこから感染のリスクを高める可能性があります。
外側からの対策としては有効だけれども、やりすぎることで自分の内側からみると免疫力、抵抗力を下げていることも考えられます。どちらの観点で捉えるかということです。
新型コロナは、健康な人にとってはインフルエンザと同レベルだということがわかってきています。
そういうウイルスに対して、世の中が抗菌、除菌に神経質になっていることを危惧(きぐ)しています。
子どもたちが学校でフェイスガードをする、マスクをしていないとにらまれるような風潮は行きすぎているのではないかと感じています。
数カ月にわたって連日、不安をあおるようなコロナ報道もあって何でも防御する思考になっている状態を、私は“コロナ脳”と呼んでいますが、そういう人は多いと思います。
徹底的に手を洗う、アルコール消毒、手袋をする、外出を控える、フェイスガードをつけるといったことは、現段階では基礎疾患がある人や高齢者といった感染リスクの高い人がやる対策です。
手洗いは、外出から帰宅したとき、食事をつくる前や食べる前、トイレのあと、あきらかに汚れた場合といった常識の範囲内でいいと思います。
当初、新型コロナの特徴に不顕性(感染しても無症状)の人からうつるということがありました。
これは、世界で最も権威のある医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に論文が掲載されたことから全世界に広まり、新型コロナの常識になってしまった。でも最近、発表された複数の論文では、無症状の人からうつるレベルは非常に低いのではないかといわれています。最終的な結論には至っていませんが、現状を照らし合わせると、クラスターが感染を増やしていると推測されています。
「コロナは怖い」「とにかく感染しない」「感染させない」といった外側よりも、自分の内側にアプローチする「免疫力を上げること」「感染しても大丈夫」と伝えることが不足していると思います。