すると8歳の子どもは、「海外リーグでプロになりたい。そのために英語とサッカーのスキルを磨いています」と答え、9歳の子どもは「英語とサッカーの両方を頑張っています」と胸を張った。親の英語熱はどうやら子どもにしっかり伝わっているようだ。
ちなみに中国の義務教育は9年制で、小学校が6年制、初級中学(日本の中学校にあたる)が3年制と、日本と同じだ。しかし学期は2学期制で、1学期は9月から1月の中旬まで、2学期は2月中旬から7月中旬までとなっている。日本で先日、国を挙げての大論争になった「9月入学」制度は、中国はすでに「導入済み」なのだ。
小学校英語教育義務化当初の状況とは?
2001年に中国が小学校の英語教育を義務化した際、教育部(日本の文科省にあたる)が「英語教育は国民的資質である」と定めたことはすでにお伝えした。その際に発表された英語教育導入の基本方針には、こんな言葉が並んでいる。
「今日の世界では、ITを中心とした科学技術が急速に進歩しています。社会生活の情報化と経済活動のグローバル化により、外国語、とくに英語は、中国の対外開放と国際交流にとってますます重要となっています。外国語の学習と習得は、21世紀の公民にとって基本要求です」
合わせて教育部は、高校までに「読む・聞く・話す・書く」の4技能をしっかり習得することが目標であると明記している。
では導入当時、小学校ではどのように英語の授業をスタートしたのだろうか。
教育部は授業カリキュラムを、1回20分または40分と定め、低学年は20分授業を中心に、5年生以上は40分授業を週2回以上とした。そして教育目標を以下の3つに定めている。
② 英語のリズムやイントネーションに慣れ親しませ、自然な発音を身に付けさせる
③ 英語による日常コミュニケーション能力を養成する
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