みなが心酔「B・スプリングスティーン」の影響力

ウドー音楽事務所の伝説のツアマネが回顧

ブルース・スプリングスティーンの音楽に影響を受けながら成長していくさまを描き出した映画『カセットテープ・ダイアリーズ』が7月3日から公開中だ ©BIF Bruce Limited 2019
1980年代後半のイギリスの閉鎖的な街を舞台に、鬱屈とした日々を暮らしていたパキスタン移民の高校生がブルース・スプリングスティーンの音楽に影響を受けながら成長していくさまを描き出した映画『カセットテープ・ダイアリーズ』が7月3日より全国公開されている。
『ベッカムに恋して』のグリンダ・チャーダ監督がメガホンをとった本作は、昨年のサンダンス映画祭をはじめ、多くの観客と評論家から高評価を受けた青春音楽ドラマだ。そんなブルース・スプリングスティーン愛に満ちた本作にちなみ、スプリングスティーンを知り尽くす伝説のツアーマネジャー「TACK」こと、ウドー音楽事務所取締役副会長の高橋辰雄氏に彼の素顔を聞いた。

音楽がバイブルに

――パキスタン移民の高校生が、ブルース・スプリングスティーンの音楽に人生を変えられる物語というのは、日本人の自分としても共感できるものがあるなと思ったのですが、高橋さんはこの映画をどのようにご覧になりましたか。

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パキスタン人がイギリスという文化の違うところに移住して、その中で虐げられながら、劣等感を味わいながらも生きていかなくちゃいけない。そういう中で、自分が信じられるものを見つけてそれを貫いていく。音楽が彼の中でのバイブルになっているわけですよね。非常に感情移入させられる映画でした。

――1987年という時代背景も大きいかなと思ったのですが。

この映画ではいろいろなことを考えさせられましたね。音楽やファッションはこんなものが流行っていたんだとか、イギリスという国の政治背景なども考えさせられた。

文化が違うところで生活するというのはどういうことなのか。今みたいに世界が簡単に結ばれておらず、偏見が多かった時代に、自国を離れなければいけなかったのはなぜなのか。この映画1本でいろんなことを考えさせられた。その中で音楽というものがひとりの人間の成長に大きな影響を与えているというのがすごいなと思いましたね。

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