支援なく悲鳴「海外で働く日本人」の切実な肉声 世界94カ国、2155人が語った「コロナ禍」

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全体を通して切実な声が多かった。それぞれの国や仕事によって違いはあるものの、新型コロナウイルスが個々人の収入や生活に与えた影響は甚大なことがわかる。さらに気になるのは、65%の人が「仕事への影響」が悪化したと答え、現在収入に影響が出ていなかったとしても今後どうなるかわからない状況にあるということだ。

観光業の8割以上が収入減少の危機

職種別で見てみると、観光業に従事する日本人の収入が厳しいことがわかる。収入減少が「5割以上減少」と回答した人は、56%。「5割から2割減少した」(15%) と「2割以下減少」(12%) を合わせると、なんと観光業の83%の人々が収入減少に陥っている。

• 先日サーフガイドが自殺したと聞きました。ローカルの人が自殺されるなんて今までになかったことでショックを受けました(インドネシア・バリ島、50代女性、自営業、減収5割以上)
• 職をなくした人などが近所や車への窃盗、暴力、引ったくり。 ニュースでは報道されない事件があちらこちらで毎日発生している(ハワイ州、50代、自営業、サービス、減収5割-2割)
• 失業手当が9月で打ち切り予定ですが、日本人相手の観光業が復活する見込みは年内薄いと思うのでとても不安です。別の仕事を探していますが、現地人と比べられるとやはり語学的な問題で劣るため、苦戦しています(オーストラリア、40代女性、専業主婦、観光、減収5割以上)
• 観光業のためまったく仕事がありません。ほかに仕事を探そうにもクラスターなども発生しており接触するような仕事につきたいとは思えません(ドイツ、30代、パート・アルバイト、観光、減収5割以上)
• 日本人観光客と留学生対象の仕事なので収入が1月からゼロ。こちらはマスクなしのまったくの日常に戻ったが当面、「是非オランダへ来てください。コロナの心配なし、大丈夫」とは言えない。自営業ビザは2年間有効で、その間に一定の売り上げを出さないとビザの更新ができない。営業、オランダ滞在継続不可。就活や別の事業内容への変更を検討中(オランダ、50代女性、自営業、観光、減収5割以上)

日本人海外旅行者数は2019年に初の2000万人を超えたところだが、日本人がよく訪れるような観光収入を頼るエリアでは、多くの海外在住日本人が観光業に従事している。

観光業に従事する人には、自由解答欄で200文字以上書いた人も多く、他業界と比べ、より切迫した状況がうかがえる。

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