東大生が「合コンの席」でも本の感想を語るワケ 「アウトプットの習慣」が読書の効果を高める

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最後にオススメなのは、「議論」です。

議論をすることで「次に活かせる」ようになる

これは言ってしまえば、「自分の中で結論を出す」という行為です。

小説でも新書でもビジネス書でもネット記事でも、すべての文章は「メッセージ」を伝えるために書かれています。「こういうことが伝わればいい」という根幹になるメッセージがあって、それを伝えるための言葉が文章になっているのです。

たとえばこの記事で言えば、「本を読んだ後のアウトプットが最重要」というメッセージを伝えるために、ここまで僕は執筆してきました。「人に説明する」とか「面白い部分を探す」などの手段は、このメッセージを具体的に説明するために書いたことです。

オススメの本を紹介し合えば、アウトプットも楽しくなります!(出所:『マンガでわかる東大読書』)

このメッセージを自分なりに解釈して、結論を下してみるのです。具体的には、「それについて賛成か反対か」「読んだうえで自分はどう行動するのか」という2つのことを考えてみましょう。そのメッセージ自体を自分の頭で解釈しつつ、次にどう活かすか考えるのです。

「アウトプットが大事だ」というメッセージなら「本当に大事か?」「自分はこの文章を読んでどうすればいいか?」ということを考えるのです。

こうすれば、より深く文章を理解することもできますし、明日に活かすこともできるはずです。みなさんぜひやってみてください!

いかがでしょうか? 「アウトプット」の大切さは、何も読書に限った話ではありません。ネット記事を読むときも、人の話を聞くときも、勉強するときも、アウトプットを意識することで、必ずインプットの質が向上します。みなさんぜひ、実践してみてください。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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