東大生が「合コンの席」でも本の感想を語るワケ 「アウトプットの習慣」が読書の効果を高める

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まず、そもそもアウトプットとはなんでしょうか?

本や授業で知識を「入れる」行為が「インプット」です。それと反対に、知識を「出す」行為のことを「アウトプット」といいます。

その知識を活用してノートにまとめ直したり、人とその内容について話をしたり、説明したり、議論したり……といった行為ですね。知識を活用して「出す」行為なので、文字に書いてみたりとか、問題を解く行為もこれに当てはまります。

実はこのアウトプットこそ、勉強において最重要であるということが、教育学的に指摘されています。

人の頭がよくなる瞬間って、本を読んでいるときでも他人の話を聞いて勉強しているときでもないんです。

「読みっぱなし」では、読んだことすら忘れてしまいます(出所:『マンガでわかる東大読書』)

何かをアウトプットしているときにこそ、人間の頭はよくなると言われています。聞きっぱなしではなく、きちんとその知識を「出す」ことによってしか、人の頭はよくならないということです。

コロンビア大学で行われたある実験では、人間がモノを覚えるときには「インプット3割、アウトプット7割」が黄金比だと判明しました。

本を読んだり紙を見たり人の話を聞いたりと「インプット」しているだけでなく、その2倍以上の時間を「アウトプット」に費やしている人のほうが、多くの知識を得て、その情報をずっと忘れないでいられたということです。

東大生はアウトプットを「習慣」にしている

そして、東大生が優れているのは、この「アウトプットの習慣」です。自身の知識や情報を自分の中にとどめるのではなく、友達に共有したり、説明したり、議論をふっかけたりする場合が多いのです。

東大生は、教科書や本の内容をどんどん人に共有します。高校時代に「友達に休み時間に勉強を教えていた」「昼休みに読んだ本の内容をみんなにプレゼンしていた」という学生は多いですし、大学に入ってからも、いつでもどこでも議論をしています。

議論したいから無理やり本を貸してくる人も、いるとかいないとか……(出所:『マンガでわかる東大読書』)

『源氏物語』の1番のヒロインは誰かとか、10年後AIに仕事が奪われるというのは本当かとか、なぜ復讐譚は全世界的に人気のジャンルなのかとか、卑近なものからアカデミックな分野に波及するものまで、本の内容についてみんなで話し合って、結論を出そうとするのです。

これは勉強に限った話ではありません。自分が学んだことをTwitterで発信している東大生は多いですし、「高校時代から友達と漫画やアニメの感想を話していた」という東大生も少なくありません。だから合コンでも、つい本の話をしてしまうのです。

アウトプットは、東大生にとっては息を吸って吐くのと同じくらい当たり前の行為なのです。そしてそれこそが、東大生の頭のよさをつくっているのです。

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