「内定ゼロ」の就活生に伝えたい5つの見直し策 視野拡大が最善、業種・企業のこだわり捨てる

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ポイント4 新卒紹介サービスを活用する

就職のプロという意味では、新卒紹介サービスを活用するのもおすすめだ。これは、新卒学生向けにエージェントが無料で就職を斡旋してくれるサービスで、プロのキャリアアドバイザーが個別に面談を行い、学生の志向や適性に合わせて求人を紹介してくれる。Googleなどで「新卒紹介サービス」と入れて検索してみれば、事業者のサービスが出てくるので確認してみてほしい。

ある新卒紹介サービスの担当者は、「コロナへの対応で採用がストップしていた企業も、緊急事態宣言の解除に伴って、採用を再開し始めている。確かに昨年と比べると採用枠は減少気味で、面接のハードルも高くなっている傾向はあるが、引き続き採用意欲旺盛な業界もある。新卒紹介サービスであれば学生の現状や考えに合わせてきめ細かく企業を紹介できるし、書類作成のアドバイス、面接対策なども実施しているので、就活に迷ったら積極的に活用してほしい」と、サービスの魅力を紹介してくれた。

決まるときはすぐに決まる

ポイント5 スピード対応とWeb面接に備える

新型コロナ感染症への対応で、今年は企業の採用活動も遅れ気味とはいえ、採用予定人数の確保はどの企業も急ぎたいのが本音だろう。まして、感染症がまだ収束していない状況では、面接などもあまりじっくり時間をかけることができないという実情もあるはずだ。企業へのエントリー、応募書類の提出、面接と、非常に短期間で企業の選考が進み、いろいろな局面で即断即決が求められるケースも増えてくる。

また、これまでと同様に、面接はリアルな接触機会を極力減らしてオンラインで実施されるのが基本。もし、通信環境の整備やパソコン機器などの準備ができていないなら、その対応も必要だ。7月以降の就活は、スピーディに進む選考への対応と、Web面接に向けた万全の準備を忘れないでほしい。

以上、今後の就活を進めるうえでのポイントを紹介したが、もし新型コロナウイルスが収束に向かえば、8月には就職情報会社が主催する合同企業セミナーが復活する可能性もある。また、経団連は夏から秋にかけて「産学共同ジョブ・フェア」を開き、通年採用や夏以降に選考機会がある企業の情報を提供すると発表している。

たとえ現時点で1社も内定がもらえていなくても、チャンスはまだある。これからはコロナと暑さと戦いながらの就活となるが、決して希望を捨てずに前向きにがんばってほしい。

吉本 隆男 キャリアライター&就活アドバイザー

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よしもと たかお / Takao Yoshimoto

元マイナビ編集長。1960年大阪生まれ。1990年毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ)入社。各種採用広報ツールの制作を幅広く手がけ、その後、パソコン雑誌、転職情報誌の編集長を務める。2003年より就職情報サイト「マイナビ」の各種コンテンツ制作、プロモーション施策の立案・実施を担当。2015~2018年までマイナビ編集長を務める。2019年からは地域創生をテーマとした高校生向けキャリア教育プログラム&教材の開発に従事。2020年定年退職を機にキャリアライター&就活アドバイザーとして独立。日本キャリア開発協会会員(CDA)、国家資格キャリアコンサルタント。著書に『保護者に求められる就活支援』(2019年/マイナビ出版)

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