在宅勤務がうまくいかない会社の根本的な問題 withコロナ、テレワークの進め方と解決策

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安達:アナログとコミュニケーションと信頼関係があって、それでデータも見るぐらいにしないと間違っちゃいますよね。

僕は、6時にパチンと仕事を終えたらその後は、オンラインのビジネススクールで勉強しまくっています。

頭の中で完全に切り替わっているので、いいリフレッシュになっているんです。でもこれは、本人にしかわからなくて、傍から見たら「ずっとパソコンに向かっていて大丈夫?」と心配されますよね。

会社が作るべき「雑談の場」

安達:弊社は世間話や雑談を大事にしていて、コロナの前は、社内のカフェテリアでランチが支給され、普段仕事で関わらないような人との会話を促進していました。

ほかにも、年代も入社年次も違う3人のチームを作ってコーヒーを飲んでくるように勧めたり、1人が何でもいいから好きなテーマで1時間しゃべる場、読書会、部活を設けたりもしています。要は「飲みニケーション」に頼っていないんです。

これらは、コロナ後も、形を変えて全部オンライン上でやっています。

チームメンバーとしゃべりたい人のために、朝9時にとりあえずズームを開けて、忙しかったら来なくてもいいというものもあります。

野崎:当社もほぼフルリモートになっていますが、40代、50代を中心に「やっぱりオフィスで仕事したい」という声が上がりました。

例えば、家にいると家族からいろんな家事を頼まれるとか、子供がいることの問題とか、そうじゃない人との間に見えない溝ができるわけですね。

そこで、Slack上にTwitterみたいな誰でも覗ける個人のチャンネルを作ったんです。すると、家族に対して文句を言っていた人も、「自分だけじゃないんだな」と気づいて孤独感がなくなったり、前向きな人を見て「自分もやっていけるかも」と思ったりしたようです。

家族に「今は仕事だからこの時間は話しかけてこないで」と伝えてみたり、逆に、17〜20時は料理と一家団欒の時間として割り切って、そのかわり「20時以降は仕事をするので、話しかけないで」と伝えたりしたようです。

最初はオフィスがいいと言っていた人も、テレワークを始めて2〜3週間で、「もうなんか慣れたなぁ」「これはこれでいいな」とかなりポジティブになりました。

このオンラインチャットをどう活用するか、社員の発信が活発になるような場を作れるかが、今後すごく大事になってくると思います。

松本:日本は9時~17時の働き方でテレワークをしているので、大抵の会社が規則に「仕事中はプライベート禁止、仕事に集中すること」と書いていますよね。

「重要な会議だから犬を入れてくるな」ではなくて、犬を膝の上に乗せながら重要な会議に出てもいいと個人的には思います。

テレワーク中、家族から何か依頼をされたら、手伝う、食事を作る、洗濯をするなどが必ず起こりますから、会社はこれを機に、規則も意識も変えないといけないんです。

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