「大企業にいるだけの人」のあまりに厳しい未来

人材のプロが見てきた「真にできる人」

アフターコロナでは「働くこと」の変化が加速しています(写真:rclassenlayouts/iStock)
アフターコロナの時代、「働くこと」の変化が加速する中、今後は「自分のキャリアを自分でつくる」ことがより大事になってきています。外資系金融、メガベンチャーを経て、現在日本で人材のプロとして活躍するピョートル氏による「これからのキャリア」について、『CREATE WORK 自分だけのキャリアを作れる人が入社1年目から大切にしていること』よりご紹介します。

一流企業にいる人が、本当に優秀な人材か

皆さんは「仕事ができる人」と聞いて、どのような人を思い浮かべるでしょうか。

1流大学を卒業し、東証1部上場企業に就職した人。高級スーツを身にまとった官庁の職員。確かに、仕事ができそうな雰囲気がします。

もちろん彼らの中には「仕事ができる人」がたくさんいますが、一方で、地位や肩書きだけで優秀さを測ることはできないということも、覚えておいたほうがいいでしょう。

僕は以前「世界で最も優秀な人材が集まる」と言われる企業の1つ、Google Japanでアジアパシフィック地域の人材開発責任者をしていました。つまり、世界的に見て最も「仕事ができる人」が集まる組織の採用・育成担当者です。

僕が見てきたメガベンチャーでは、優秀さの定義を地位や肩書きで判断しません。学歴がなくとも優秀な人材が山ほどいることを理解しているので、地位や肩書きといった色眼鏡を外し、「本当に優秀な人」かどうかで入社可否を判断します。

具体的には、「挫折経験の有無」と「挫折を乗り越えた経験」が重要な採用基準です。独自の研究で「壁を乗り越える経験をしてきた人材は、高いパフォーマンスを発揮する」ことがわかっているので、ただ有名大学を卒業しただけの人材よりも、ハングリー精神があり、やり切ろうとする精神を持っている人材を評価します。

もちろん海外の1流大学を卒業した社員がたくさんいますが、一方で無名大学を卒業した社員も少なくありません。従来の優秀さの定義でいえば、ある意味“玉石混交”の組織だといえます。

それでも、僕のいたメガベンチャーは「時価総額ランキング」でつねに上位を占める世界トップクラスの企業へと成長しました。つまり、その「仕事ができる人」の基準は間違っていないのでしょう。

今後、この流れは、ますます加速していくはずです。僕たちはそろそろ、「優秀さの定義」を、改めなければならないのではないでしょうか。

次ページ「企業規模=生命力」の誤解
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
  • コロナ後を生き抜く
  • コロナショック、企業の針路
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 西村直人の乗り物見聞録
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
なぜ取締役会に出席しない?<br>会社側の苦しい「言い訳」

役員会に出席せず改善の兆しがない取締役は、機関投資家や議決権行使助言会社から厳しい目を向けられています。株主総会招集通知から、取締役・社外監査役の取締役会出席率を独自集計し、欠席の多い人のランキングを作成しました。安易な選任の実態は?