コロナ禍の父親「仕事と家族が地続きになる」 食事は家族と一緒の「新しい日常」を生きる
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、子どもたちの休校生活は長引き、さらに保育園休園・登園自粛も始まったことで、共働き夫婦の育児と仕事の両立はかつてない困難に直面することになった。緊急事態宣言の解除後も、リモートワークの普及など、「コロナ以前」と「コロナ以後」では、働き方が大きく変わることは避けられない。
子どもの世話をしながらの仕事に日々奮闘しているのは、母親たちだけではない。男性たちはコロナ渦の家庭で、どのような役割を担い、どのような思いを抱いているのだろうか。多様な働き方のロールモデルの発信や、コミュニティーを運営、この4月に「共働き夫婦の在宅勤務」についてのアンケートも行った「共働き未来大学」の協力のもと、乳幼児・小学生の子どもをもつ男性たち5名が、前編に続き、「在宅勤務+育児」生活のリアルを語り合った。聞き手は「共働き未来大学」ファウンダーで、ワーク・ライフバランスコンサルタントとしても活動する小山佐知子氏が務めた。
参加者はいずれも会社員。青地さん(40代、幼児のパパ)、田所さん(30代、幼児のパパ)山崎さん(仮名、30代、乳児のパパ)、岡村さん(40代、小学生と幼児のパパ)、島さん(20代、乳児のパパ)。(文中敬称略)5月上旬に取材。
マルチタスクに振り回されている感覚はない
小山:子どもを抱えての在宅勤務になったことで、仕事に家事に育児と、マルチタスクが求められていると思います。『ピック・スリー』は、あれもこれも全部やらなければと罪悪感を抱えがちな女性から共感の声が寄せられていますが、その点に関して皆さんはいかがでしょう?
山崎:育休を取った経験が大きいのですが、「育児をするのも仕事をするのも、全部ひっくるめて自分の生き方」という感覚があります。
以前は仕事だけの人生を過ごしていて、とくに今のフルコミッション営業の仕事に就いてから9年ぐらいは、ずっとスーツを着ているような生活でした。ところが育休を取ってみると、育児を妻と2人でやることに居心地のよさを感じたんです。
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